Audible感想「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」
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再生時間: 7 時間 31 分
完全版 オーディオブック
感想記録
本角派というイメージで,アガサ・クリスティやポワロ(が,わたしが高校生時代本格的にのめり込んだ本格派推理小説だったので,これしか知らないのです)のようなストーリー構成が好きな人間にとってはいい感じに読めるのだろう。 わたしはすでに,本格派と言うよりも登場人物の心情変化に寄り添った小説の方に魅力を感じるので手に取ることは少なくなってしまっているのだが……年に数回,本角派(的)な小説に手を出す時がある。 それって,たぶん,自分の感情の流れで,人の感情の浮き沈みに付き合うことに疲れているときに,単にトリックとか謎解きを中心にストーリーを読み進めたくなる。
さて,本書。
とはいっても,島田荘司さんファンには叱られるくらいの冊数しか読んでいないわたしなので,自分の思ったことを素直に書いておく。 たぶん,一般の島田荘司さんの作品とは異なっていて,すぐに出てこないだが,こういうジャンルがあったと思う。今頭に思い浮かぶのは「パスティーシュ小説」という言葉だが,それであってる?あってない? ここに,日本の代表的作家夏目漱石が関わってくるというのがなんとも言えない。 文体が当時のような感じで,かつ,霧が立ちこもるロンドンが文体から,音声から伝わってくるような書きぶりはさすがだと思う。
あらすじ・解説
本タイトルには付属資料・PDFが用意されています。ご購入後、デスクトップのライブラリー、またはアプリ上の「目次」でご確認ください。(アプリバージョン:Android 2.40以上、iOS 3.11以上)
英国へ留学した夏目漱石は、下宿先で夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余ってシャーロック・ホームズに相談した。このことがきっかけで、彼はホームズが抱える難事件の解決に一役買うことになる。それは、呪いをかけられた男が、一夜にしてミイラになってしまったという、世にも奇怪な事件であった!? 著者が、自信を持って読者に贈る、本格ミステリーの力作。 ※本文中、今日の社会情勢と異なる事実や表現、あるいは差別的と受け取られかねない表現がある場合もありますが、
著者に差別的意図のないこと、および作品が書かれた時代的背景を考慮し、概ね発表時のままといたしました。読者の皆様にご理解いただきますようお願いいたします。