交流分析でストレスフリーな生活を
こんにちは。
やたらとソフト開発系の記事が多いので、みんなの記事を読むとpythonとにらめっこしていた大学時代を思い出す、戸塚です。
今となってはCADとエクセル しか使ってなくて、ソフト系のお話にまったくついていけません。。。
今回の内容はプログラムもCADもエクセルも関係ない、心理学のお話です。
数か月前の研修で「交流分析」についての紹介があったの、みなさんは覚えてますか?
母性愛欠乏症候群のスーザンちゃんの紹介から始まって、ストロークとは何かについていろいろ語られてたやつです。
僕は、大学院の研究で生体情報からヒトの感情推定をしてて、心理学は昔から関心がある分野でした。交流分析の研修が終わった後にいろいろ深く調べてみたので、そちらについて紹介します。
研修のおさらい
交流分析(Transactional Analysis)とは:
1950年代後半に精神科医エリック・バーンによって提唱された心理学パーソナリティ理論。
ストロークとは:
刺激の一単位。言動のすべて。心の栄養素。 肯定的、否定的、身体的、精神的、条件付き、無条件のストロークがある。
ストローク経済とは:
エリック・バーンの弟子で臨床心理学者のクロード・シュタイナーによって提唱された法則。
あとはググってくれ。
僕が調べて面白いと思った「交流分析」
①PCA(Parent, Adult, Child)モデルの話
想像してください。
人と待ち合わせをして、相手が時間通りに来ない場合、あなはどう感じる?
①また遅刻しやがって。来たら叱り飛ばしてやる。
②どうしたんだろう?途中で事故にでも巻き込まれていなければいいけれど。
③さっきの電車事故の影響かな。携帯に電話をかけてみよう。
④まずいな。彼がいないと先方にうまく説明できないし、こまったなあ。
エリック・バーンは「自我状態」をPCA (Parent, Adult, Child)の3つに分けた。
上記の例でいうと
①②叱ることも相手を気遣うのもP(親の心)
③ 携帯に連絡を取るという最善策を選択するのがA(大人の心)
④ 困り果てるのがC(子供の心)
てなかんじ。
さらに、PとCをそれぞれ二つに分けて考えることができ、人間の行動や性格は以下の5属性に分類される。
CP(Controlling Parent):厳しい私
雰囲気:正義感、道徳心、頑固、ワンマン
言葉:~べき、~ねばならない、良い、悪い
磯野家:波平タイプ
NP(Nurtruing Parent):優しい私
雰囲気:養育的、世話好き、過保護、おせっかい
言葉:~してあげようか?大丈夫?
磯野家:フネタイプ
A(Adult):冷静な私
雰囲気:客観的、合理的、打算的、理屈っぽい
言葉:5W1Hで具体的に説明しがち
磯野家:特になし
FC(Free Child):自由な私
雰囲気:天真爛漫、好奇心、衝動的、わがまま
言葉:わー!すげー!などの感嘆詞
磯野家:カツオタイプ
AC(Adapted Child):順応した私
雰囲気:協調性、忍耐、我慢、受動的
言葉:自信がなさそうな感じ
磯野家:ワカメタイプ
※自分がどの属性が高い傾向なのか、気になる人は記事の最後のURL参照。
「サザエさん」が好きな皆さんは分かると思うが、波平は常に頑固おやじってわけではないし、カツオは常に天真爛漫ってわけではない。 サザエは、波平に対してはACで対応し、カツオに対してはCP、タラちゃんに対してはNPで対応するなど、人は自分の属性をいい感じに使い分けることができる。
だから何?って感じの人、想像してみてください。
先輩から「とっとと仕事片付けて、飲み行くぞ!」 って言われたとき
部下である君たちはどう感じますか?
①「やったね!久々の酒だ!うおー仕事頑張るぞー!」
②「うわっ!やっべ!先輩を待たせてられない!早く片付けなくちゃ!」
FCが高い人は①の傾向、ACが高い人は②の傾向があるらしい。
僕は小学生のときからお利口さんのAC人間なので、上記のシチュエーションだと②みたいにプレッシャーガンガン感じちゃうんだけど、PCAモデルを知っておくと自分が焦っていることを客観視できます。
「今の俺、AC出しまくっててすげープレッシャー感じてるわー。そうだ!FCの俺にも頑張ってもらおう!」と、もう一人の僕と会話をすること、若干プレッシャーやわらいだりします。
以上がPAC理論のお話
僕が調べて面白いと思った「交流分析」
②「 I'm OK 」の話
交流分析の基本的な心構えは以下の4つ。
①I'm OK, You're OK (共感、信頼)
②I'm OK, You're not OK (支配的、優越的)
③I'm not OK, You're OK (劣等感、不安)
④I'm not OK, You're not OK (厭世的、拒絶)
人と人が交流するときは上記のどれかにあてはまるらしい。 ここでいうOKとは、安心感がある、信頼している、生きてる価値がある、楽しい、強いなど、ポジティブな感情全般のことを指し、not OK はその反対の意味。
当然、人間関係をよくするためには①を目指すべきだが、そうはいかないときもしばしばある。
そんなとき、交流分析では「存在」と「行為」を分けることを推奨している。
後輩がヘマをしたときは、後輩を責めるのではなく、後輩の存在を否定せず行為をしっかり注意してあげましょう。
この考え方は、自分が not OK のときにも使える。
みなさん、普段こんなこと、考えてませんか?
「みんなのAdvent Calendarのレベルが高すぎて、俺、ショボすぎん?ああ、もういやだ、俺ザコやわ、死んだほうがマシに決まってる。。。」
これは、自分という「存在」と、ショボい記事を書いたという「行為」がまぜこぜになって、自分を否定している I’m not OK な状態。 「存在」と「行為」を切り分けることで、次のように I'm OK の状態に持っていきましょう。
「みんなのAdvent Calendarのレベルはたしかに高く、俺の書いた記事はたしかにショボい。この記事が Not OK であることは間違いない。しかし、こんなショボい記事を Advent Calendar に投稿した俺の勇気は凄い。さすが俺だ。この先もしっかりと生き続けよう。」
ほら! I'm OKになりましたね!
自分も何かすごい専門的なことを書かないといけないのかしら( ;∀;)
って気分になってる Not OK なあなたを癒せるような記事になっていれば幸いです。
師走の忙しさに負けないストレスフリーな生活を送りましょう (^^)/
エゴグラムについて
参考文献:
交流分析であなたが変わる!心の回復6つの習慣 山本晴美 集英社
ハートコンシャス:交流分析・認知療法・実存セラピー 鷲津秀樹 合同会社ベルコスモカウンセリング
(両方ともKindleだったらタダだった気がする)