写真を撮影して綺麗に見えるまで
こんにちはこんばんは。氏家です。
スマホが普及し、ある程度なら誰でも綺麗な写真が撮れる現代ですが、実際どのような仕組みなの?てことを簡単にまとめていこうと思います。
図とかを入れるのも正直なところくっそ面倒なため、気になったらググって画像検索するなりするとめちゃくちゃわかった気になれるはず。
目次
そもそもRAW て何?
どうやって普段使用しているカラーになるのか
ブラックレベル
ホワイトバランス
ガンマ値
デモザイク
JPEG になるまで
写真ができたので次は...
TFT 液晶
有機EL
液晶と有機EL
最近の事情
結局
そもそもRAWて何?
基本的には写真を撮影した際にはセンサから出てくる最初のデータはRAW画像と呼ばれるものである。RAW画像とは、文字通り「生」の画像をさすことが多い。JPEGやTIFFの様々なフォーマットがあるが、RAW画像にはそれらになる前のセンサに取り込んだ光情報のみが格納されている。カメラからRAW画像のままデータを貰うことで、自分で色々と編集出来て好みの写真が作成できるといった形のため、カメラ持ってる人はこれで出力してる人が多かったりする(たぶん)。
どうやって普段使用しているカラーになるのか
RAW画像から一般的なRGB画像にするためには、
ブラックレベル調整
ホワイトバランス調整
ガンマ値調整
デモザイク
を最低限しなくてはならない。これ以外にも色調補正やらノイズ除去等あるが、最低限の部分がとてつもなく完璧だったら割愛出来るため興味がある人は調べてくれ~。各工程について簡単に説明する。
ブラックレベル調整
黒の部分をより画素値を0に近づけるための調整。用いるカメラでチャートを撮影するのが一番良いと思う。元の黒い部分を納得するまで黒くしちゃいたい。し過ぎると灰色の部分まで同化してしまうため、ほどほどに。
ホワイトバランス調整
人間の眼には優秀なので、白い物は白いていう補正が普段は効いてますがカメラには流石に無理なのでそこを調整する。見たまんまのものを写真にしたいなら撮影した状況から色温度をある程度推測し、調整可能。ホントに合わせたいならグレーカード等を使用することでより厳密に調整できる。とか言ってるけど感情の高ぶりとかで実際よりも思い出補正かかるし皆よく見せがちになるよね~~~~~てことで好みあると思われる。
ガンマ値調整
ガンマカーブてものがあって、一般的に表示媒体て中間色の発色が調子良くないて感じなのを調整する。これを調整することで、実際の画素値=自分たちが感じる色に近づけていく。ホントは画素値一つ一つに対して設定したいが、8bitくらいでも無理。10bit以上で日が暮れる。そもそもディスプレイ毎にカーブ違うから拘りすぎると沼
デモザイク
カラー化する最重要部分、ここ。センサは緑→赤→緑...と青→緑→青...の列が交互に並んでおり(ベイヤー配列)、それぞれの色に対応した成分の情報しか格納してない。なので、RAW 画像自体は閲覧する際にモノクロとなっている。この、一つの色情報しか持ってないセンサの画素に対して、周辺画素の情報を加味して他の色情報を補填していき、RGBの色情報を持つ一つの画像となる。シグマとかはもはやベイヤー配列ではなく独自のセンサを搭載している機種もある。
と、ここまでしてやっとお馴染みのカラー画像になる。だがしかし、各画素にRGB各成分が入っているため、8bitだとしても結構サイズが大きくなる。TIFFやらBMPやらがその例。てことで、圧縮をしなきゃ見れねえ~て時にJPEGとかに変換する。
JPEGになるまで
ここではJPEGを代表例として、どのようにデータ量削ってんだよてことを簡単に。
RGB →YCbCr変換
画素をブロック分割してサンプリング
DCT変換
量子化
符号化
これが一連の流れ。初めに、色空間の変換を行う。RGB(赤/緑/青)だった情報をYCbCr(輝度/青の色差/赤の色差)という情報に変換する。簡単に言うと、モノクロ画像+色差情報に変換するかたちになっている。ちなみに、この変換は非可逆なため可逆な形式でJPEG2000等がある。YDbDr空間というものに変換するのだが、変換式がすっごい簡単なためホントに可逆で出来んのかよ?て思う(出来る)。変換したYCbCr色空間の情報を一辺8画素で分割したブロック単位で圧縮していく。人間の眼は輝度情報よりも色差情報に鈍感と言われており(マジ?)、ブロックに対して色差情報を間引いたりする。4:1:1とか色々間引き方があるのでググってくれ。ここからブロックの情報に対してDCT 変換/量子化/符号化をしてさらに情報を圧縮してデータサイズが小さくなったJPEG 画像が出来上がる。
文だけしかなくて疲れた。ここらで終わりにします。
追記で液晶について書くかも。 →結局書いた。
写真ができたので次は...
内容がある程度作れたら次は表示するための媒体か。身近なのでスマホを例にとってみると、TFT液晶と有機ELがほとんどなのでこの二つについても少し。
TFT 液晶
TFTとは薄膜トランジスタとのことで、半導体素子の一種である。そもそも液晶とは、固体と液体との中間的なもので、この液晶分子を用いて光の透過や遮断を行う。各画素には、TFT、液晶分子、カラーフィルタなどが存在し、それらの外側にバックライトがある。各画素のTFT をON/OFFすることで、電圧をかけそれにより液晶分子の向きが変わり、光を透過/遮断する。それらの光がカラーフィルタを通って色がついた光が出てくるというもの。様々な方式があり、製造コストや応答速度などから選ぶ。
有機EL
有機ELは、TFT 液晶と違いバックライトがない。自発光する有機材料に対して電圧をかけると、発光する。この方式にも2種類あり、一つは有機材料が各画素に赤緑青とあるため、電圧をかけるとすぐに色がついた光が出てくる方式。もう一つは、白色光をカラーフィルタを通して色付ける方式がある。
液晶と有機EL
有機ELだと液晶よりも必要な層が少なく薄型かつフレキシブル化しやすい
有機ELの方が応答速度が速く視野角も広い
黒の部分は発光しないため、有機ELの方が黒い部分が綺麗に映り、コントラストが高い
液晶と違い有機材料を採用しているため、有機ELの方が焼き付きや紫外線の影響があり、寿命が短い
生産コストが液晶のが安い
このような差があるため、一概にどちらが良いとは言えないがハイエンドスマホには有機ELが使用されていることが多い。
最近の事情
ここ数年でスマホに使用されることも増え、もっぱら有機EL市場は盛んですが相変わらずサムスン対LGの構図となっている。
サムスン
QD-OLED (量子ドット有機EL)の開発。青色OLED を使用し、量子ドットカラーフィルタで赤と緑に変換して出力する。量子ドットを使用することで、色純度が向上する効果がある。社長も「自然色に近い光を出す半導体粒子であるQD(コロイド状量子ドット)」と言っているらしい。ホントか?
今年初めの方にめっちゃLGを挑発した。
LG
WOLED を生産。様々な色の発光層を組み合わせて白色光を出し、カラーフィルタで色付けする。カラーフィルタには赤緑青+白が採用されており、発光材料分しか出せない明るさを白を足すことで少しでも補おうとしたのか。実際には、白を出す際に本来であると赤緑青を全て点けなければいけないため、消費電力は少し抑えられると思われる。ただ、昔これと同じカラーフィルタを液晶で見たような気がする。(液晶はバックライトがあるため、正直明るさの点では意味がなく、現在はあまり見かけない。)
結局
長々と書きましたが、撮影した写真が綺麗かどうかは人それぞれでしょ~~て感じ。しかし、議論するうえで知識があるに越したことはないっしょてのもある。文章だけなのにここまで読んでくれた暇な人は、ググった際にこんな情報あったよとか教えてくれ~~。もし次あったらコーデックやら動画配信やらについて書きたい、かも。
※一部昔の知識なので情報が古いかも。すまん。12月中にもしかしたら追記(修正)するかもしれん。