Pipele
課題としてブロックチェーン上に個人のデータなどを載せるとプライバシーの放棄に繋がる。
企業がユーザーのデータを使用し利益を上げる、ユーザーの意思を支配するなどが解決できていない。
Openや改ざんが行えない事はブロックチェーンの大きな特徴ではあるが、直接的に上記の問題を解決できているとは思わない。
= 私たちだけが所有することが出来る空間を所有出来ていない。 Pipeleとは?
Pipeleは分散型ネットワーク上にプライベート空間の作成とプライベート空間の共有が行える。
https://scrapbox.io/files/637d010b329a96001dca31ef.png
上記の図のような仕組みになっている。
ユーザーはファイル(写真や動画など)をPipeleにアップロードする
Pipeleは暗号化してIPFS(分散型ストレージ)上に保存する
ユーザーは共有したい相手を選択する
共有相手とデータの所有者お互いにSBTを発行する
共有相手は発行されたSBTを条件に暗号化されたデータの複合化キーを取得できる
Lit Protocolの閾値暗号
共有相手は復号化してデータにアクセスが可能
ここでSBTは「決断」によってSBTが発行されていることが重要。
Identityは決断の集合体である。
例:
買いたい商品を買う
選択して動画を見る
その学校に行く
そのボタンを押す
選択しない選択も存在していることは1つ重要である。
しかし選択しない場合行動として見えないから、決断の集合体でIdentityを考える。
SBTはPipeleでは決断の証明になりうる。つまりPipeleでもIdentityの形成が行われていく可能性が高い。
Pipeleによる実験
Pipeleにより2つの実現が行える可能性がある。
コミュニティによる人間の証明
人間は少なからず何かしらのコミュニティに属している。
そこでデータの共有により、ソーシャルグラフを作成する。
データに階層を作成し関係の深さによるソーシャルグラフを作っていく
階層は機密度(高、中、低)で作成していき、機密度が高いほど関係が深い可能性がある。そこから自分が一番深い関係であるコミュニティが見えてくる。
https://scrapbox.io/files/6381a12a3453dd0023282ce5.png
緑色で塗ったところが自己であるという証明に使用できる可能性がある。
同じコミュニティによる投票のパワーを減らす
同じコミュニティに所属していると考え方、思想が似てくる思想が似てくる
同じコミュニティに所属していると共謀しやすい環境にある
そこで同じコミュニティに所属しているであろう人との票の力を下げる
例)
A、B、C、Dの人がいて、(「->」は共有している)
A: A->B, A->C, A->D,
B: B-> A
C: C->A
D: D->A
この例で考えると、Aは複数のコミュニティに所属している可能性が高いのが分かる。
またAは他のB,C,Dと深い関係であることが推測ができる。
ここからがユニークなことで、B,C, DはAとは繋がっているがA以外とは繋がっていない。
これはAの力により、B, C,Dが影響されて投票する可能性 or 共謀する可能性がある。