T02 カーソル進入不可領域による反応時間未満でのポインティング
https://scrapbox.io/files/639a7e42f46495001ebe18ef.png
概要
ポインティングを行うとき,ユーザの目的は「ターゲットの選択」である.しかし,ターゲット内でカーソルを止めるためにカーソルの微細な操作を要求され,ユーザは目的と関係のない負担を強いられる.これは,カーソルがターゲット上に留まらず,ディスプレイ上を自由に移動できてしまうからである.また,ユーザが意識的に微細な操作を行うため,操作時間が基本的に人間の反応時間以上かかってしまう.本稿では,カーソル進入不可領域をディスプレイ上に設けることでカーソルの移動を制限し,ユーザの負担を削減するとともに,反応時間未満でポインティングを行わせるビジョンを描く.まず,カーソル進入不可領域を任意に配置できるシステムを試作した.試作システムを用いることで反応時間より短い時間でポインティングできる条件があることを実験において示した.また,多角形ディスプレイや多角形メニュー,画面端に凹凸を設けたディスプレイによる,反応時間未満でのポインティングの可能性を検討した. 参加者メモ・コメント
速がすごいyuiseki.icon
おお、felix mouse だ(1990年頃にmacで使ってました。角のアイコンに一瞬で飛べるので超便利)
こんな製品があったのですね...!ぜひ実物を使ってみたいです 大塲洋介.icon
https://scrapbox.io/files/639a8687934ebb001ecbf678.png
どうやって領域を決定しているのか?yuiseki.icon
これが気になりすぎる
前もって侵入できない領域を設定しておくもの?
そのようでしたね、、yuiseki.icon
しかし発展としてはアプリごとに自動で領域設定することなどは自然に考えられそう
そうですね!アプリの開発者が発表時点で,重要なターゲットに隣接させて領域を事前に設定してしまう,というのも面白そうです!大塲洋介.icon
リアカメラを使って目線で焦点位置を「絞り込む」ことができたらすごい実用的になると思うYudai Nishiyama.icon
なるほど!yuiseki.icon
ありがとうございます.選ぼうとしてるターゲットは見ているはずなので,それに合わせて動的に領域が変化する,というのも良さそうですね!大塲洋介.icon
奥のほうにある領域をいかに高速にクリックするかのゲームができそうkazuyamurao.icon
ありがとうございます.ゲーム的な利用もありそうです!大塲洋介.icon
WISS2022のSlackで配布するとのこと!!すごい!Deploy or die!!
randomにて配布していますので,ぜひダウンロードをお願いします!大塲洋介.icon
マウスクリックまで4段階の判断を強いられている問題、細かく分析されていてなるほどyuiseki.icon
画面の角のボタンはクリックしやすいということから着想
これはグラフィックツールやCADでめちゃめちゃ威力を発揮しそうソノヤマタカスケ.icon
ありがとうございます.マウスを使わないと辛いツールですね...領域を配置することを前提にしたデザインを開発者が作ってくれるとより面白い配置が考えられそうだと思っています.大塲洋介.icon
240ms 平均的な反応時間
Cardらの「The Psychology of Human-Computer Interaction.」という論文で調査されています!
よく使われるボタンは大きく近い場所に、と聞いたことがあります。hata6502.icon
フィッツの法則などからも,大きく,近くに,配置するのが望ましいです.ですがこの領域を配置することで,新しく望ましい配置や指標,ができそうです.大塲洋介.icon NERV大塲洋介.icon
「異形のディスプレイ」かっこいいYudai Nishiyama.icon
スピーディに選択するだけじゃなく、文字通り進入禁止として使いたい(Zoomのカメラオンのボタンを侵入不可にしたいことある)narumi.icon
ありがとうございます.うっかり保存する前にウィンドウを消してしまわないように,などの使い方も面白いとおもっています!大塲洋介.icon
カーソルの現在位置をもとに、動的に領域の位置/形状が変化してくれると便利そう池松香.icon
ありがとうございます.今の実装ではいちいち配置を変更したりしなきゃいけないのが面倒ですね...良い動的な変更を考えられたらいいなと思います!大塲洋介.icon
画面角のポインティングが高速化できるのは、仮想的に画面外へと広がる、無限の幅をもつターゲットへのポインティングと等価なので、MT = a + b log(1 + D/W) でW→∞の場合とモデル化できることで説明できる(椎尾一郎先生のHCI教科書より)
ありがとうございます.そうですね,無限大と見做せるので距離のDだけが影響する感じになります.予測モデルとしてはGanらが提案しているa+b*sqrt(D)とかでしょうか...大塲洋介.icon
カーソル進入不可領域があることで、進入不可領域外のボタンを押すときに遠回りにならないか気になるかもです。hata6502.icon 場合によっては障害物になるので侵入速度ないし角度次第(あるいは左クリックなどの特定のボタンを押し込み中に限り等)で通過できるようなシステムの方が使いやすいかもしれない.平井李音.icon
進入禁止ではなく,急激に減速させる(ただし進入方向を反対に辿る分にはすんなり抜けられ,進入時の速度で減速の程度を変える)ようなシステムでも障害物として無視できる気がする.平井李音.icon
ありがとうございます.そうですね,単なる領域としている今のシステムに,操作の速度やキーによって通り抜ける仕様を組み込むことで,より便利になることも考えられそうです.大塲洋介.icon
壁ドン…くらもといたる.icon
爆速壁ドンですw大塲洋介.icon