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【つきこん】が提供できる体験
代表代理: 宮沢弘
【つきこん】では、現在、【つきこん】が提供できる体験について模索しています。
【つきこん】が提供できる体験については、その前に誰に提供するのかを考える。もちろん参加者にではあるのだが、ではその参加者とは誰なのかを考える。
大月は東京から快速一本で来れること、また甲府からも遠くないこと、富士吉田からも遠くはないことから、それらの地域からの参加者を期待するという考え方も成立する。
しかし、それは上記各地において開催されるゲーム会との差別化が明確ではない。
つまり、大月で開催するということだけでは、誰に対してという問いに対して、東京、甲府、富士吉田からの参加者に対してという設定は成立が難しい。
【つきこん】が提供できる体験がどのようなものであるかによっては、上記地域からの参加者を考慮しない理由はない。しかし、あくまでどのような体験を提供できるか次第である。
そこで原則としては大月市在住の方、あるいは大月市で働いている方、つまり大月に来ることに抵抗がない方を誰に対してであるとして考えることになる。
では、【つきこん】が提供できる体験にはどのようなものがあるだろう?
大月でゲームができるということは、【つきこん】が提供できる体験にはなりえない。大月でなくともゲームはできるし、大月であっても【つきこん】でなくてもゲームはできるからだ。
ではこのようなゲームができるというのは【つきこん】が提供できる体験になりえるだろうか。これはなりえる可能性はあると思う。しかし、充分ではない。というのも、どこであれ誰であれ、買えば遊べるからだ。買う前に試してみる機会にはなりえるのだろうが、これをやりはじめると【つきこん】の財布がもたない。それでもこの方向で行くのであれば、【つきこん】作成のゲームを作り続け、提供し続けるという方法もないわけではないだろう。とはいえ、これも労力の問題から積極的に採用できる方向ではない。
それを考えると、大規模なサークルであればそれだけで提供できる体験が自然と存在する。サークルあるいはサークルのメンバーが持っているゲームが多いだろうし、1回のコンベンションやゲーム会で提供できるゲームも多いだろうからだ。【つきこん】は残念ながらそのような大規模サークルではないので、これとも別の体験を主軸にする他ないだろう。
ならば、どこで遊べるか、なにを遊べるかではなく、まさに体験こそを提供するしかない。
では、その体験とはどのようなものだろう。
ゲームを遊べることが【つきこん】が提供できる体験とはならないように、楽しく遊べることもまた【つきこん】が提供できる体験とはならない。【つきこん】でなくとも楽しく遊べるだろうからだ。
では、大月で、楽しく遊べるという組み合わせはどうだろう。【つきこん】が提供できる体験にすこし近づいているようにも思うが、結局のところ上記によりこれこそそうであると言うには弱いだろう。
さらに、大月で、楽しく、オリジナルのゲームを遊べるという組み合わせはどうだろう。【つきこん】が提供できる体験という考えにさらに近づいているようにも思うが、労力の問題が大きいように思う。
そこでこれまでに挙げた次のものを一旦置いておき (捨てるわけではない)、別の方向がないかを考えてみよう:
大月に来ることに抵抗がない方を対象に
大月で、楽しく遊べる
あるいは大月で、楽しく、オリジナルのゲームを遊べる
別の方向と言ってもどういう方向を考えるのかは難しい。だが、ここで一つヒントが上がっている。それは楽しいとはどういうことかということだ。
楽しい、あるいは楽しさにはどういうものがあるだろう?
第一に、アナログゲームそのものの楽しさがあるだろう。その体験を提供するには、まずアナログゲームに触れる機会が必要になる。であれば、【つきこん】においてアナログゲームに触れる機会を提供するという段階があるだろう。これはまた、他の地域にまで足を伸ばす積極的な理由を持たない人に地元で気軽に体験してもらうという面もあるだろう。
第二に、アナログゲームに触れたあとに興味を持った人たちが、ワイワイと楽しむというものもあるだろう。これは【つきこん】が積極的に提供する体験だろうか。この楽しさこそが通常のゲーム会の目的でもある。だが、それは【つきこん】が提供する楽しさとして目指すものだろうか? 違うとは言わないが、この段階であれば他の地域にまで足を伸ばす理由を持っているとも言えるだろうし、あるいはそのような人の集まりで楽しめるものでもある。つまり【つきこん】がという前提がつく限り、あるいは大月市においてという前提がつく限り、アナログゲームに触れる機会を提供するという体験に比べて優先順位や重要さは低いのではないかと思う。
第三に、アナログゲームを ――ここではとくにTRPGとするが――、より深く、あるいはよりハードに楽しむというものもあるだろう。場合によっては議論をしたりということもあるだろう。通常のゲーム会がワイワイと楽しむことを主眼としているとすれば、このよりハードに楽しむというのは通常のゲーム会の範疇から外れるものであり、そのためこれまでもそしてこれからも狭い範囲のサークル内において体験できる楽しさと言えるだろう。【つきこん】が提供する体験として、ワイワイと楽しむという体験がどうしても優先度や重要さが下がってしまうことにより、このよりハードに楽しむという体験は【つきこん】が提供する体験として捨てることが出来ないものとなる。少なくとも考慮において一つだけの楽しさに絞って考えることは視野を狭めることになるため、ワイワイと楽しむという体験の優先順位が低くなる以上、この楽しさは残さなければならないものとなる。なにより、暇つぶしのためのゲーム以外においてはプレイヤーが上達を目指していることが前提になる。どれほど強く上達を目指すかはプレイヤー次第だろう。だが、その行き着く先としてもよりハードに楽しむという候補は捨てることはできないだろう。
つまり、【つきこん】が提供する体験として目指すものは、とりあえず次の2つとなる:
アナログゲームに触れる機会を提供する
アナログゲーム (ここではとくにTRPG) を、よりハードに楽しむ
(3つめとして、やはり消してしまうことはできないものとして、アナログゲームをワイワイと楽しむ)
だが、上の2つは対極にある。どちらかを選ばなければならないだろうか、それとも両方を目指すことができるだろうか。
もちろん、本来なら:
1. アナログゲームに触れる機会を提供する
2. アナログゲームをワイワイと楽しむ
3. アナログゲーム (ここではとくにTRPG) を、よりハードに楽しむ
この順番に経験していくのだろうし、この3つの楽しさをわかっているメンバーがそれぞれにいることが望ましいだろう。しかし、【つきこん】の現状の規模を考えると、それは望めない。
この中で外せないものはどれだろう。おそらくアナログゲームに触れる機会を提供することだろう。それで充分だろうか。ここは単純な話になる。【つきこん】の主催側がそれで楽しめるかだ。明らかに満足できない。アナログゲームに触れる機会だけでなく、別の機会を持ちたくなるだろう。どのような形態でその機会を持つかにはいくつか可能性があるだろうが、月に何回もゲーム会を開催することは【つきこん】に限らず幾分なりとも困難になる。
では、実際のところこの2つ、あるいは3つを一回のゲーム会で行うことは可能だろうか。経験からになるが、この3つのどのような組み合わせでも一回のゲーム会で行なうことは可能だ。組み合わせ自体にはなんの問題にもならない。だが、別の問題がある。それは規模だ。会場の広さ、そしてだいたい同じことだが参加人数だ。だが、これについては後に回そう。
【つきこん】が提供できる体験としてアナログゲームに触れる機会を提供することと、よりハードに楽しむことを残した。これは合理的な選択には思えないかもしれない。だが、実のところそうでもない。同じ会場で、これからアナログゲームをやろうかという人が、経験者がどう遊ぶのかを見ることができるのには利点がある。ワイワイと楽しむその先になにがあるのかを、先に知ることができるからだ。そして、だいたいのゲーム会においてはワイワイと楽しむことを主眼としている。これは各種プロを呼ぶようなゲーム会でも基本的には同じだ。参加者の技量と呼ばれたプロの技量は違うことが多いが、プロの技量はそれゆえにワイワイと楽しむことに焦点を当てたなにやかやができるし、やるからだ。そうして、ワイワイと楽しむ段階を越えようとするプレイヤーは、行き先を見失うことになる。これもまた何度も見たことだ。
そこで先によりハードに楽しむことを知っていることは利点になる。と、同時に、【つきこん】ではそれをやっていることを (元) 参加者が知っていることも、【つきこん】にとって利点になる。つまり、【つきこん】から一回巣立った参加者が、【つきこん】に戻って来てくれる可能性がある。実のところ、それもまた何度も見たことだ。
ここで、これまでのところで想定した【つきこん】が提供できる体験をまとめておこう。
大月に来ることに抵抗がない方 (大月市在住の方、あるいは大月市で働いている方) を対象に、アナログゲームに触れる機会とよりハードに楽しむ機会を提供する。
これを実現するためには、あるいはサークルとしての【つきこん】の維持についても、規模が問題となる。
これまで【つきこん】は、なにかの機会で参加者が増えても、その後自然減するということを何度か繰り返してきたようだ。個人の経験としてだが、これは普通ではない。通常であれば、傾向として参加者の増加あるいは維持されることがあっても、大きな状況の変化がなければ自然減していくことはまずない。この大きな状況の変化というのは、好まれるゲームの種類が変わるなどである。増加と自然減が何度も繰り返されるとなると、はっきり言って異常な状態だ。もちろん、地域ごとの参加者の特徴というものはある。大月市は参加者の特徴として特殊な状況であるということもありえるだろう。しかし、経験上だが、そもそも参加者が増加したときの規模が、これにも影響しているのではないかと思う。
参加者が増加したときに ――それが次第にであれ一気にであれ――、目指す人数はどれくらいだろう。これまた経験からとなるが、30人は必要だろう。その規模になると、だいたいの場合において参加者数が安定する。これより少ないと、開催ごとの参加者数がまったく予測できない。このまったく予測できないという点は、【つきこん】が繰り返してきた一旦増加しても自然減するというものとはまったく異なる。つまり、0人かもしれないし25人かもしれないのだ。
そこで、参加者を30人にまで増やすことを考えた場合、問題は2つある。1つはどこから参加者を集めるかだが、これはすでに大月市に来ることに抵抗がない方としている。それによってゲーム会の主な告知方法と主な告知場所も自然と限定されてくる。そしてもう1つは会場だ。実のところ、大月市の場合、会場の問題が大きい。その人数となると、使える施設は市民会館に限定される。しかし、卓の配置などを考えると、適切な広さの部屋がないのだ。
2019年 5月のオープン交流会では、市民会館3階の研修室2 (控室) (61.3m^2)をゲーム会に、研修室1 (美容室) (48.8m^2) を頒布会にあてた。【つきこん】が以前、市民会館を使っていたときには、研修室2に6卓立てていたとのことだが、先の5月には3卓とした。研修室2の広さに6卓というのは立てすぎであり、6卓立てるならもっと広い部屋を使わなければならない。
1卓に5人として6卓であれば、30人が収容可能人数となる。この場合、一人あたり2m^2程度のスペースとなる。もちろん、卓があるわけだから、実際の一人あたりのスペースはそれよりも狭くなる。先の5月の3卓であれば、1卓に5人として15人が収容可能人数になる。この場合、一人あたり4m^2あるいはそれ以下となる。
6卓であれば収容人数として30人となり、上に書いた30人は必要という条件を満たすことは可能かもしれない。しかし、プレイの環境としてはどうだろうか? おおまかな話だが、間取りは一畳を1.62m^2とするとのことだ。そこから計算すると、卓や、卓と卓の間に必要な空間も含めて、一人あたり1.2畳ということになる。これでは、30人は必要という条件を満たせたとしても、快適なプレイ環境を提供できているかというと、yesと答えるのは難しい。ちなみに3卓、15人であれば卓や、卓と卓の間に必要な空間も含めて、一人あたり2.5畳、一坪よりも広いスペースが取れる。もちろん、卓をどう配置するかという問題があるため、そのままを体感できるわけではないが。
ところで、この一人あたり4m^2程度として30人を収容可能な広さはどれくらいだろう。単純に面積を倍にして、122.6m^2程度となる。それより幾分広ければ文句はない。昔TRPGコンベンションを興し、30人規模にまで持っていったところの施設の資料を検索してみたが、収容人数は書いてあるのだが床面積の記載がない。そこで収容人数を比べての話となるが、だいたいそのくらいの広さだったようだ。
話が大幅に戻るが、大月市 市民会館にはそのくらいの広さの部屋がないのだ。これは困る。ずっと広い部屋は2つあるので、思い切ってそのどちらかをというのも選べない方法ではないが、部屋がスカスカであれば、正直参加者としてどう思うだろうか。集客の見積もりができないと思われるかもしれない。それはそれで、イベント主催の能力が疑われることになるかもしれない。たとえそうではないとしても。
ここでもう一度整理してみよう。【つきこん】が提供できる体験として想定することに一つ項目が増えている。
30人の、大月に来ることに抵抗がない方 (大月市在住の方、あるいは大月市で働いている方) を対象に、アナログゲームに触れる機会とよりハードに楽しむ機会を提供する。
そして問題は30人を収容するのに適当な部屋が大月市 市民会館にはないことだ。
参加者が突然30人になるわけではないのだから、後で気にすればいいことでもあるが。時間はかかったとしても直面してしまう問題を認識しておくことは無駄ではないだろう。
参加者が突然30人になるわけではないのだから、後で気にすればいいことでもあるが。時間はかかったとしても直面してしまう問題を認識しておくことは無駄ではないだろう。
楽しみの方に話をさらに戻そう。現在【つきこん】で重点的に提供可能なゲームは、米国産未訳TRPGだ。国産もそれなりにあるが、数としてはそうなる。このあたりは未完だがこちらを見てもらうことにしよう。いきなりハードだと思われるかもしれない。内容は軽かったりわかりやすかったりというものもきちんとあるわけだが、未訳というのがハードだと思われてもしかたがない。だが、そこのところは一応サポートできるので、安心して欲しい。 もしそれらに興味を持つ方がいたら、2019年 9月開催予定のゲーム会に参加して欲しいと思う。
以上、よろしくお願いいたします。