【質問対応】thatの省略の見抜き方
【質問】
https://gyazo.com/e005f816b8330941c77f704172691fe4
画像の問題はbelieveとhouseの間にthatが省略されています。
このthatが省略されているというのを、どのような思考で認識されますか?
問題の答えではなく、省略を見抜く思考方法をお聞きしたいです
【回答】
ちょっと長くてややこしいかもしれませんが、thatの省略があることの見つけ方を書いてみました。ご参考までに
believeはthat節を目的語に取るSVOの用法以外に、SVOCの可能性も存在します。
根拠は「辞書」です
SVOCのbelieve「OがCだと信じる」
(例)I believe him to be honest.
ということは、本来ならばその可能性を否定しなければ、believeの直後にthat節が省略されているとは断定できません。
なので厳密に読むとすれば、believeが出てきた時点で、「この後にthatが省略されている可能性もあるし、SVOCの文型の可能性もある、さてどっちだろう?」という2択を保有しつつ読み進めるのが正しい読み方になります。
そして、この2択のうち、SVOCの可能性を否定すれば、自動的にSVOのbelieveであることが確定します。なので、SVOCの可能性を否定していきます。
SVOCのC(補語)になれるのは、「名詞」「形容詞」「過去分詞」「現在分詞」「to 不定詞」です。
根拠は「英語リーディング教本」です
(A),(B),(D)は動詞なので、believeがSVOCになれるのは「現在分詞」である(C) risingのときだけです。
しかし、rising「上がっている」は時制としては「現在」なので、これを選んでしまうとin the next twelve monthsの「未来」の時制と一致しません。
よって、この4つの選択肢の中にbelieveがSVOCになれる場合が存在しないので、自動的にhouse以下はthat節を取っていると解釈せざるを得なくなります。
なお、もし未来の時制を示唆できる「to be raised」もしくは「to rise」が選択肢にあったら、それを選んで正解となります。
このときのbelieveはSVOCです。
・・・と、このように、thatが省略されていることを論理的に証明するのは、英文法の全体像が把握できていることが大前提なのと、believeの語法を把握できていることが大前提なので、難易度が高く、実践的ではありません。
なので、数をこなしてパターン認識で類推できるようになるのが、最も現実的なアプローチだと思われます。