疎外
Alienation
本来ならば、生産活動(労働)や生産物は、人々が連帯して生きていく(類的存在になる)ためのものだったはずですが、人間が作り出したシステム(資本主義)が人間から離れてしまい、むしろ人間をコントロールするようになることを、初期のマルクスは「疎外」と呼びました。 3つの疎外
生産物から疎外
自分の手で作ったものものが、自分のものにならず、資本家のものになる。
生産活動自体から疎外
何かを作り出すことは楽しいことだったのに、それがどんどん苦しいものへと変わっていく。
類的存在から疎外
働く者同士の助け合いの精神が薄まっていく。
これらは実は狭い意味での「労働者」だけの問題ではなく、資本家自身も働くことの喜びを見いだせなくなっていくという点で「疎外」されていると言えるでしょう。