サウンドデザインのおすすめツール~DAW
DAW
音の制作の基本となるツール。統合的な音楽制作環境で、シンセサイザー等の楽器を鳴らして、トラックにして、ミックスして波形に出力するまでができる。
グラフィックツールでいえば、イラストレーターみたいな感じか。
このページでは筆者が実際に使った上で記述している。なるべくマルチプラットフォームのツールについて記述する。
FL Studio (by Image-line)
導入コストが安めで、なおかつアップデートがなんとライフタイムフリー(無料)
一回インストールすれば、かなりの量の素材やシンセサイザーがついてくる。VSTプラグインで拡張もできる。
EDMのアーティストによく使われることで有名。海外ではけっこう人気がある。
ちょっと操作性にくせがあるが、慣れるとスピーディに作業できる。
音質がパンチがあり、書き出した波形にデジタル的な強さを感じる。波形をモバイルデバイスに乗せた時に良さを感じる。
操作音や効果音のデザインにもおすすめ。
Windows・Mac両方に対応(オリジナルはWindows)。iOSとAndroid用にモバイルアプリがある。
Cubase Pro (by Steinberg)
正統派DAW。VSTプラグインを開発したスタインバーグ社の製品。(ヤマハ傘下)
新機能の導入が早く、ヴォーカロイド(ボカロ)との親和性や、FL Studioで苦手なサラウンドや立体音響、ビデオのサウンド付けなどもしやすい。
タイムラインに沿ったインタフェース。
中田ヤスタカはCubase Proを愛用している。
初心者やライトユーザー向けのCubase Artist, iPad用のCubasisなどの製品もある。
Live (by Ableton)
もともとはDJやクラブカルチャー的な発想から生まれたDAW。
開発者が電子音楽系の有名なアーティストということもあり、ミュージシャン/DJ的な発想で作られている。
いち早くフラットなGUIデザインを採用し、センスの良さも感じられる。
名前の通り、即興性のある演奏にも使える。
フルバージョンではインタラクティブな音楽プログラミングツールMAX(by Cycling'74)が内蔵されており、Max for Liveとして使うことができる。
WEBサイトの記事の充実、ユーザーコミュニティの活発さなども魅力。
Reaper (by Cockos)
最近人気が出ている軽量なDAW。
Satoru Higa さんなどはTouch Designerなどの映像系ツールと組み合わせて使っている。
Win/Mac/Linuxにも対応(Linuxはベータ)
有料なのだが価格も安く、試用版でも購入を促す画面はでるがほぼ全部使える。昔で言うシェアウェア的な料金体系。
あまり凝った楽器類やエフェクトは本体についてない印象なので、カスタマイズしながら使うイメージ。
初心者には使い勝手含め若干微妙だが、安くて軽いツールを求める人には良いと思う。
Pro Tools (by Avid)
世界中のプロフェッショナル・スタジオに入っているツール。ハードウェアも含めた統合環境。
Recorderやハードウェアのミキサーがデジタル化したようなUI。
ちゃんと使える環境にするにはは値段が高い(サブスクリプション+高価なハード)だったり、プラグインの互換性が独自仕様だったり...なので、お安く済ませたい方にはお勧めしにくいが、プロ仕様なのでプロ機材としての拡張性と信頼性がある。
とくにプロの映像編集(映画など)と絡めたプロダクションや音響制作、MAには習得必須かも。
一応、タダで使えるProTools Firstというのもあるが、使えるようにするには結局いろいろそろえないといけない。
家で作業したものをスタジオに持ち込んで作業したり、録音メインで作曲する方には良いと思う。
(Firstで慣れておいたりスケッチ用につかって、スタジオにもっていって高価なバージョンで作業、というのもありか。)