ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方
世界一美味しい一杯とは
自分にとって美味しいコーヒー
自分の味の好みを知る
味
生産国 (骨格)
南米 (ブラジル、コロンビアなど)
バランス系「甘みと酸味のバランスがよい」
中米 (パナマ、グアテマラなど)
キレ・スッキリ系「軽やかで華やかな酸味とフルーティー感」
アフリカ (エチオピア・ケニアなど)
キレ系「芳醇で濃厚な香りと際立つ酸味」
東南アジア (インドネシアなど)
コク系「ボディと苦味の濃厚な風味」
品種 (人種)
被子植物門双葉植物網キク亜網アカネ科コーヒーノキ属
環境要因 (=テロワール)
コフィア・カネフフォラ (カネフォラ種)
ロブスタ
コフィア・アラビカ (アラビカ種)
ティピカ
ブルボン
カトゥーラ
カトゥアイ
ゲイシャ
マラゴジッペ
バカス
バカマラ
ジャバ
スーダン・メル
モカ
SL28
ハイブリッド
バライネマ
カティモール
カスティージョ
生産処理 (性別)
ウォッシュド (水洗処理)
酸味を際立たせて、繊細な風味を引き出す
素材由来の味わいを活かす
焙煎
浅い:スッキリ
深い: まろやか
ナチュラル (天日干し)
環境負荷が少ない
短期間で感想させたものは品質に問題がある
焙煎
浅い: キレ
深い: コク
パルプドナチュラル (ハイブリッド型) = ハニープロセス
皮を剥いでからムシラージ(粘液質)を付けたまま乾燥させる
水を使わずにウォッシュドとナチュラルの特徴を兼ね備える
フルーティな味わい
焙煎 (体型)
焙煎の基準はなくて店によってぜんぜん違ったりする
一番浅いか、一番深いものを飲んでみて確かめる
浅煎り (キレ・スッキリ系)
ライト
シナモン
中煎り (バランス系)
ミディアム
ハイ
深煎り (コク・まろやか系)
シティ
フルシティ
フレンチ
イタリアン
焙煎エラー
豆が焦げている
豆の内部まで火が通っていない
豆の表面が焦げており、中に火が通っていない
粒度 (化粧、髪型)
抽出 (アクセサリー)
味わい判定、あと口
濃度、酸味、苦味
濃度(高)
酸味
キレ
苦味
コク
濃度(低)
酸味
スッキリ
苦味
まろやか
豆の保存方法
パッケージのまま保存するのがよい
冷凍保存
冷凍したまま挽いてよい
要素
酸素
温度
湿度
光
抽出方法
お湯とコーヒーの粉を「最適な比率で効率よく」混ぜる
分類
未抽出
適正な抽出
過抽出
挽き方
濃度に影響する
粒度分布
粒子の細かさの分布が狭い方がよい
微粉
100ミクロン以下の微粉を Fine と呼ぶ
エグ味や収斂味(渋み)の元になる
いいグラインダーを使うかシフター(ふるい)を使って取り除く
茶こしなら140メッシュのもの
静電気
豆を少し濡らしてから挽くと軽減できる
水にくぐらせたスプーンでかき混ぜるくらいでよい
抽出法
侵漬法 (しんしほう)
フレンチプレス、サイフォン、ジェズベ
コーヒーと水を混ぜる
透過法 (とうかほう)
エスプレッソ、ペーパーフィルタ、金属フィルタ、ネル
重力や圧力をつかった淹れ方
ドリッパー
ダルシーの法則
フィルターベッドを通過する距離が長くなればなるほどお湯の流速が減少する
直径が広いとお湯が速く落ちる、直径が狭いと落ちにくい
主なドリッパー
ハリオ (円錐・V60)
カリタ (台形3つ穴)
カリタ (ウェーブ式)
メリタ (台形1つ穴)
コーノ (円錐・リブ短め)
流速に影響
素材
重量が思いと抽出温度を下げるので温めておく必要がある
比熱
1グラムの物質の温度を1度上げるために必要なエネルギー量
熱伝導率
熱の伝わる速さ
可用性固形物
水に溶けるのは30%しかない
抽出の6つのルール
豆の重さ
焙煎によって重さが変わるので必ず測る
お湯100グラムに対して、コーヒー豆6〜8グラム
お湯の重さ
落ちた量ではなくて重さで測る方が安定していて確実
抽出時間
お湯とコーヒー豆が触れ合う時間
コネクトタイム
温度
最大限の抽出力を発揮するのは100度
焙煎度合い+好みによって温度帯を変える
92度〜96度がよい
濃度を上げたい → 2〜4度「上げる」
濃度を下げたい → 2〜4度「下げる」
抽出時の温度が重要
ドリッパーを温める
蒸らし
コーヒードームは意味がない、お湯が落ちないのも意味がない
お湯が均等に行き渡ること
注ぎ方 (流量・流速・回数・高さ)
コーヒーの粉を均等に撹拌する
水面から5センチ程度
蒸らし
秒速3〜4ミリリットル
本抽出
秒速5〜7ミリリットル
おすすめの淹れ方
フィルタにかかることを恐れない
張り付いた粉をコーヒーベッドに戻す
コンタクトタイム
お湯とコーヒー豆が触れ合っている時間が重要
蒸らし
20%で1分
1分かける方が表面抽出を促進して溶解度が向上することが分かっている
3回くらい回してお湯を全体に行き渡らせる
一投目
20%で1分
二投目
60%で落ちきるまで
3回くらい回してペーパーにへばりついたコーヒーをはがす
水
コーヒーの98%から99%は水
エスプレッソでも90%は水
ミネラルの量
軟水
WHOの基準では120ミリグラム未満
硬水
地域によって適切な水の高度は違う
焙煎時の味の確認に使っている水と合わせる必要がある
TDS
総溶解固形分
水に溶けている有機物・無機物の総量
= すべての溶解性物質の総量
TDS数値
理想 → 150ppm
許容範囲 → 75 〜 250ppm
カルシウム
質感 (ボディやマウスフィール) を引き出す
マグネシウム
酸味 (フルーティさ) を引き出す
炭酸塩硬度
pHの変化に対応する成分
味わいをバランス良くまとめてくれる