闇魔法とトレイタ
そこから進化し、派生していったものが、属性魔法と呼ばれる。(地水火風) かつては、闇魔法しかなく、よって闇魔法を使えるものが魔法使いであり、闇魔法という言葉もなかった。
闇魔法の範囲は広く、今となっては低級魔法となった多くの魔法が、そう呼ばれる。
個人において、広い闇魔法のすべてを平等に扱えるというわけではなく、魔力の強弱や発動速度、発動範囲などによる、得手不得手のゆらぎが存在する。 ゆらぎは、近い者同士で似た形で生じる傾向があった。民族内で近しい魔法を得意とするものが多く、その中で魔法を発展させていったことで、後に属性として区別されるようになった。
民族性や地域性などと、魔法の属性とに結び付きがあるのは、このためである。
※これは遺伝子に由来するものであり、この時代の人たちにその知見はない。 いわゆる闇魔法しか使えず、属性魔法を扱えない者たちを、トレイタと呼ぶ。 ※トレイタには「策略・裏切り者・反逆者」などという意味があるが、過去の歴史で密告者や謀反者として捕まるものに、闇魔法しか扱えない者が多かったため(能力が低いことから、末端や足切りとして利用されることが多く、彼らも選べるほど仕事がない)、そのような人物に対し、民衆はトレイタをイメージするようになった。
後に、闇魔法しか扱えない者そのものを「トレイタ」と呼ぶようになった。
【雑記】
ティアと晶が出会った際、ティアが「あなた、トレイタなの?」と尋ねているが、それは煽りや悪口のつもりで言ったわけではなく、単に学がないため、呼称か民族名か何かだと思って発している。
ちなみに、晶はトレイタ特有の黒髪を持つが、強力な火属性魔法を扱える。