プレシーズン2021のゲームプレイ計画
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2021年のプレシーズンに行われるゲームプレイの変更についてお話しします。
公開日:2020年6月13日
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皆さん、こんにちは!6月に次のプレシーズンについて話すのは少し変な気がしますが、十分に時間をかけてフィードバックを得るために、早めにお話しを始めたいと思います。
昨年のプレシーズンに「エレメントの目覚め」を開発したとき、私たちは驚くような、そして意外なやり方でLoLの進化と拡大を実現したいと考えていました。エレメンタルリフトの登場でひねりが加わり、プレイヤーは毎試合、新たなチャレンジに挑むことができるようになりました。そして今年のプレシーズンについて考えるにあたって、私たちは昨年とは異なるアプローチを取ることを決めました。今年は、LoLの核となるゲームプレイシステムの一部を再構築し洗練することで、LoLの将来に向けた投資を行います。
プレシーズン2021におけるゲームプレイの変更では、ショップのインターフェースが一新され、またアイテムシステムが完全にリワークされます!
念の為に言っておきますが、現在のシステムにおけるアイテムの多くは上手くデザインされていて満足感が高く、またアイテムシステムの基礎構造についも大部分が安定したものとなっています。システムの最良の部分を変えないことは私たちの基本理念の1つですので、十分に可能性を引き出せていない部分のみを改善して、新たなものと置き換えるつもりです。変更の割合に関して言うと、およそ34%が現状維持、33%が改善、33%が新規になる予定です。
このブログでは、LoLのアイテムシステムにおける私たちの目標と基本理念を示し、それをベースとして、今年のプレシーズンに実現を目指しているものついて、皆さんとの意見交換を始めるきっかけにしたいと考えています。
理想的なアイテムシステム
最初のステップは、LoLにおいてアイテムシステムが担うべき役割、そして理想的なアイテムシステムのあり方について、私たちのスタンスを再考して洗練させることです。現在のアイテムシステムにおける私たちの狙いとその達成度は以下のようになります。
アイテムは試合序盤の結果に意義を与え、鍵となる瞬間を強調する:アイテムシステムが存在する一番の理由は、序盤に上手く立ち回ることでゴールドを獲得し、アイテムビルドで相手をリードすることで、試合を通して各プレイヤーが異なるペースでパワーアップしていけるようにすることです。アウトプレイやミスの一つひとつが終盤のパワーに影響するべきですが、だからといって逆転が不可能になるほどではいけません。これによって試合のあらゆる段階の行動に意義が生まれ、個人でのキャリーは難しいながらも、実現できた際の満足感が大きく高まります。
現在の評価:とても良い
現在の試合におけるスノーボールおよびパワーカーブの状態についてはとても満足しています。今年のプレシーズンは試合における全体的なパワーや、アイテムのゴールド効率に大きな変更を加えるつもりはありません。
アイテムの獲得および活用から満足感を得られる:一つひとつの試合がミニチュアRPGのようなものであり、最初は弱かったチャンピオンが最終的には神の如き力を手にします。アイテムシステムは、パワーを上昇を実感させ、満足感を生み出す鍵となります。
現在の評価:良い
アイテム獲得のためのゴールドシステムは、ハイレベルなプレイに見返りを与えます。ですが、現在のシステム内には誰もが知っている満足感の高いアイテムが多く存在する一方で、あまり目立たず、その効果を感じにくい満足感の低いアイテムも存在します。
相手に応じてアイテムを選択することで、試合ごとに変化を生み、戦略性を高める:ルーンとは異なり、アイテムビルドは試合の流れにあわせて継続的に変化させることが可能です。毎試合、同じアイテムを同じようにビルドするのではなく、試合ごとの異なる状況にあわせて先を予測し、賢くアイテム選択を行うことで勝率が上がるようにしたいと考えています。
現在の評価:まあまあ
タンクなどのチャンピオンクラスに関しては、アイテムシステムを活用することで幅広い選択肢と戦略的な深みが得られています。しかし一方で、一部のクラスやチャンピオンについては、相手に応じて変化させる余地のない、一直線のビルドしか存在しません。特にメイジはアイテムがほぼ固定されています。
アイテムはチャンピオンのプレイスタイルを強化する:アイテムビルドが完成することで、ゲームプレイにひねりが加えられたり、チャンピオンのプレイパターンが増えるべきです。ただし、チャンピオンのスキルセットを圧倒してしまうことなく、です。現在のアイテムでそれを完璧に行えているのが「トリニティ・フォース」で、新たな通常攻撃のパターンが複雑になり過ぎることなく、ニュアンスを追加しています。「あらゆるアイテムがそうあるべき」という訳ではありませんし、「完成したビルドではやるべきことがあり過ぎる」という状態も望ましくありません。
現在の評価:まあまあ
これはクラスやチャンピオンによって評価が大きく変わり、上手くいっているものもあれば、新鮮味が足りないもの(マークスマン)や、数多くの効果でチャンピオンのスキルキットの存在感が薄れているもの(エンチャンター)もあります。
アイテムシステムを直感的に利用できる:深みのある複雑なアイテムシステムおいて、アイテムの選択やステータス、その入手方法は明確かつ直感的に理解できなければいけません。
現在の評価:良くない
これに関しては、多くの改善が必要であることは明白です。ショップ内での操作方法、ステータスがスタックする仕組みや相互作用の仕組み、個々のアイテムの特徴やステータスのトレードオフの関係などは、すべて改善の余地があります。
LoLを好きになれたかもしれないのに、難解なアイテムシステムが理由で、数試合プレイしただけで諦めてしまったプレイヤーは数多く存在します。LoLのプレイヤーとして成長するためには、時間をかけてアイテムシステムを学んでいくことが重要だと考えています。ですが、直感的でないアイテムシステムが障害となり、成長することが不可能だと感じさせている可能性があります。
今年のプレシーズンの目標
「理想的なアイテムシステムとは何か?」、「何が上手くいっていないのか?」を改めて考え直してみたうえで、以下を今年のプレシーズンの目標として掲げることに決めました。
アイテムを素早く、直感的に購入できるようにする。
毎試合ですべてのチャンピオンが、アイテム選択によって戦術的な判断を行えるようにする。
アイテムビルドによってチャンピオンをマスターする楽しみを生み出す。
アイテムはとてもパワフルだと感じられ、チャンピオンの可能性を高めてくれるものにする。
核となるアイテムはそのまま残し、すべてを一から学び直すような事態は避ける。
全アイテムに磨きをかける
プロジェクト全体の大きな目標以外にも、全アイテムで高いデザイン水準を達成すべく、いくつか目標を設定しました。
アイテムには、明確で個性的な1つの用途を持たせる。
ショップ内の全アイテムについて、他の選択肢とは異なる1つの明確な用途を持たせたいと考えています。複数のアイテムで用途が重複していたり、メカニクスの混同や対立が発生していたりすると、アイテム選択による違いが曖昧になり、システム全体が膨張してしまいます。
全アイテムを状況への対応またはスキルキットの強化のいずれかのタイプに当てはめる。
過去にゲームの改善に貢献したデザインのアイテムを選別しているうちに、アイテムは大きく2つのタイプに分けられることが分かりました。
状況への対応が目的のアイテムは、特定のチャンピオンや試合中の出来事に対抗するためのものです(「シルバーサッシュ」など)。
スキルキットを強化するアイテムは、試合内容を問わず常に選択することができ、チャンピオンのスキルに対してのシナジー効果があります(「リッチベイン」など)。
魅力的なビルドパスでバラエティ豊かな細かい選択の機会を提供する。
優れたレジェンド・アイテム(ティア3)には、素材アイテムや上級アイテムを選ぶ過程で、いくらか選択肢が存在します。レーンのマッチアップに合わせた細かな最適化(「トリニティ・フォース」をビルドする場合、オールインの機会を増やすために「スティンガー」を選択すべきか、ダメージトレード優先で「シーン」を選択すべきか?)や、序盤に節約して高価な素材アイテムを購入することの費用対効果(1,100ゴールドあるが、また「ピッケル」を購入すべきか、リスク覚悟で「B.F.ソード」のために節約するか?)が、その好例でしょう。
アイテムデザインを洗練させて、必要なメカニクスのみを使用する。
時間とともに、多くのアイテムのステータスや自動効果の数が、不必要に膨らんでしまっています。ステータスとメカニクスを必要なものに絞り込むことで、アイテムの用途を効果的に果たせるようにできるはずです。
カウンタープレイの要素や弱点を取り除くことなく、アイテムが全体的なゲームバランスの向上に貢献できるようにする。
「あらゆるチャンピオンに明確な弱点とカウンタープレイが存在し、その耐久力、補助性能、火力を適切な範囲に収める」という理想的な状態にゲームを近づけてくれるようなアイテムシステムにしたいと考えています。相手に対応、対抗できるよう適切なアイテムの選択することで、優位を得られるべきではありますが、相手の能力を完全に無効化してしまってはいけません。また、対抗手段となるアイテムを選択することは、そのチャンピオンの理想的なビルドパスに対して大きな代償となるべきです。たとえば、試合の途中で防御アイテム中心に切り替えた場合、純粋な攻撃アイテムビルドよりもDPSが大きく低下するものの、「相手のアサシンにフィードしまくるよりはマシ」な正しい選択となるべきです。
ショップの大規模アップグレード
最後にショップのインターフェースのアップデートについてお話しします。この部分に関しては“大きな”改善の余地が存在します。まだ確定したわけではありませんが、私たちが目指すデザインの方向性が分かるように、初期コンセプトをご用意しました。
大まかに言うと、ショップを利用するユーザーは大きく2つのタイプに分けられますので、それぞれのタイプに適したインターフェースを作成しようと考えています。
おすすめのアイテム
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最善の選択肢を教えて欲しいけど、一度に多くの選択肢を表示して混乱させないで欲しい…「おすすめのアイテム」は、ある程度アドバイスを受けながらプレイしたいと考えているプレイヤー向けです。
「おすすめ」精度の向上:すでに時代遅れであるのかもしれない、現在のお手製おすすめアイテムページとは違い、内部データを直接取り込んで反映させることで、ハイレベルなプレイヤーが使用している最新の「おすすめのアイテム」が常に表示されるようにします。
選択肢の絞り込み:試合の時間帯に応じて各アイテムの有効性は変化しますが、数百の選択肢を一度に表示してしまうと、有効な選択肢を見つけにくくなってしまいます。そこで試合が進むにつれて、その時点でおすすめのアイテムの中から上位数点のみを表示させるようにしたいと考えています。
戦略性を失わせない:ガイド付きの体験であるとはいえ、一本化されたビルドパスにならないように、選択肢は提供したいと考えています。たとえば、その試合で「ソーンメイル」と「ランデュイン・オーメン」のどちらが正しい選択となるのかの判断は、プレイヤーに任せたいと考えています。
状況に応じた分析:経験の浅いプレイヤーに、相手に応じたアイテムを選択する経験を積んでもらうことが一番の目的です。ですので、試合ごとに味方と敵を分析して、「相手へのカウンター効果や味方とのシナジー効果が最も高いアイテム」を提示してくれる新たなシステムを追加します。
すべてのアイテム
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素早く簡単にアクセスできるように、あらゆる選択肢を一ヶ所にまとめて見せて欲しい…「すべてのアイテム」は、ショップの隅々まで把握しているハイレベルなプレイヤー向けです。
必要なアイテムすべてを1つの画面内に表示:これは文字通り“ワンストップ”なアイテム購入であり、ハイレベルなプレイヤーが可能な限り少ないクリック回数でアイテムを見つけて購入できます。
表示位置に一貫性を持たせる:やり込んでいるプレイヤーを念頭に置きながら、アイテムを論理的かつ効率的に配置することで、ほとんど動かす必要がないようにしたいと考えました。試合を繰り返していくうちに、どのアイテムがどこにあるのか、体で覚えていくようになるでしょう。
データの強化:新たなデータ表示機能をすべてのアイテムインターフェースに組み込み、使用しているチャンピオンに応じて有効性の高いアイテムを強調表示したいとも考えています。アイテムを見つけて素早く購入することが、これまで以上に簡単になるでしょう。
これはプレシーズンに向けた、ワクワクするような長い道のりの始まりにすぎません。皆さんからのフィードバックをできるだけ多く取り入れられるように、計画内容はできる限り早く公開していきます。改めて、LoLをプレイしていただきありがとうございます。このゲームの素敵な未来を皆さんと一緒に築いていけることを楽しみにしています。
ーサモナーズリフト開発チーム
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