偉大なる第十三隊
ヴァーヴが誇る近衛騎士の中でも、汚れ仕事や表に出ることのない、およそ「騎士道」とはかけ離れた任務を行うことで有名な部隊。 この大仰な部隊名は、非常に困難な任務を命じられるも、常に日陰、決して称えられることのない役回りから、半ば同情・半ば侮蔑と皮肉が込められている。
その性質上、部隊に入る(入れられる)のは鼻つまみ者、恩赦目的の犯罪者、流れ者、孤児といった天涯孤独の者が多い。 当然ながら死亡率も他の部隊と比べて圧倒的に高いが、そのため在籍一年を越えた騎士たちの戦闘能力は極めて高い。 ヴァーヴ陥落後、多くの近衛騎士部隊は解体・処刑されたが、この「偉大なる第十三隊」の精鋭たちは陥落の夜を境に忽然と姿を消している。 噂ではヴァーヴ王家最後の後継者である幼き王女を国外へ脱出させたのはこの第十三隊だといわれている。