ブラックゴブリン
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あらゆるゴブリンの中でも最も大きく強い種族がこのブラックゴブリン族である。 生息域は多岐にわたる。…というよりも、山岳地、平地、森、雪原地帯、どこにでも神出鬼没に現れる。
原則的にゴブリンは群れで行動することが常である。その理由は自然界で群れる多くの動物たちと同じく、個体では脆弱でも、群れることで外的や捕食者、他種に対抗できる力を得るからだ。
しかしこのブラックゴブリン族は同族と群れることは殆どない。その理由は二つ。
一つは他のゴブリン族と違い、一体でも他のモンスターと対等に戦えるだけの恵まれた骨格・強さを持っているからである。 体格は通常のゴブリンより二回りほど大きい。そして戦闘力・危険度は並のゴブリン20匹ほどと言われている。
そして彼らが群れないもう一つの理由。それは、ブラックゴブリンの異常なまでの縄張り意識と闘争心である。 南方の暖かい地方の淡水に生息する「闘魚」という魚がいる。この種類はあまりにも闘争意識が発達しすぎたため、繁殖期においても同種の雄はもちろん、雌でさえも殺してしまうと言われている。 同様にブラックゴブリンもその激しい闘争心と縄張り意識のため、同種が複数匹集まるという事はほぼない。集まるという事は即ち殺し合いになるからである。
そのため、普段彼らは自らの餌場を定めると、お互いの領域を侵すことなく単独行動を行うか、別の弱いゴブリン族の族長に収まる事が多い。 それ故にブラックゴブリンが複数匹集まるという事は、人間やドワーフ、エルフたちにとって凶兆とされており、ほとんどの国ではこの種が複数匹で行動している事を発見した場合、発見者は警備隊へ即座に報告することが義務づけられている。