【考察】ハンターを称える音声ファイル
ルチルさんの勝手な考察。
前提・背景
プロジェクト『Hirasawa Energy Works』の終了後に配信された音声ファイル。
公式サイトには次のように記載されている。
エナジー・ハンティング終了後、ハンターとして活躍した人には、平沢から「ハンターを称える音声ファイル」が与えられます。
曲の全体構造
宇宙的挨拶
ハンターとしての活躍を称える
祝詞としての締め
「音声ファイル」であることを踏まえると、「曲」というよりも、「祝辞」「スピーチ」などの儀礼的な語りに近い印象。
宇宙的挨拶
太陽系からサワディークラップ!
ポム ペン コン ジープンとして
ヨングミラテチタ!
「サワディークラップ!」→タイ語で「こんにちは」
「ポム ペン コン ジープン」→タイ語で「私は日本人です」
「ヨングミラテチタ」→韓国語で「銅鑼を一回打ち鳴らして大吹打の演奏を始めろ」
→平沢進から、地球のエナジーハンターたちに向けた宇宙規模の挨拶。
ハンターとしての活躍を称える
一億四千九百キロの果てより通らいする太陽PHOTONの翻訳者として、
はたまた、混沌の姉妹、カオスの淑女たる突風
あるいは高波さざ波に秘めたる秩序
”回転” より感電をもたらす者として
諸君は称えられる。
「太陽PHOTONの翻訳者」→太陽光発電
※「1億4900万km」は、地球と太陽の平均距離。
「混沌の姉妹、カオスの淑女たる突風」→風力発電
「高波さざ波に秘めたる秩序」→波力発電
「”回転”より感電をもたらす者」→手回し発電機
→ 各種自然エネルギーと向き合ったエナジーハンターたちの行為を、詩的に再定義し、称えている。
大声を出し、フルーツさえ叱咤し、ひねり、まわし、にぎり、
か弱き電気を共感の地鳴りへと換算する、
普通のビジネスマン、主婦、OL、あるいは小学生などとして、
諸君は称えられる。
「フルーツさえ叱咤し」→フルーツ発電?
「か弱き電気」→ 小さな発電行為
「共感の地鳴り」→ ライブという表現に変換される
「ビジネスマン〜小学生」→ あらゆる属性の参加者を称賛
→ 成果ではなく、「関わったことそのものが称えられる」という、行為者倫理が見える。
※小学校も参加していた
ハンターとして行け、
救済、保護、など口にせず、
ただ普通に呼吸する地球の行為者として、
その足跡を毒で汚さぬ太陽系の歩行者として。
たとえ今生で”変人”と呼ばれようとも、
宇宙の秩序が諸君の隣人である限りにおいて、
諸君は称えられ、かつ美しく称えられよ。
「救済、保護を口にせず」→ 人間中心主義的な“偽善”への批判?
公式サイトには次のように記載されている。
「環境保護」や「地球にやさしい」という言葉を好みません。保護されているのは我々だからです。
「その足跡を毒で汚さぬ」→ CO₂排出ゼロの意識
「たとえ今生で”変人”と呼ばれようとも」→ 2001年当時、クリーンエネルギーはまだマイナーだった
祝詞としての締め
ハンターは称えられよ、
エナジーハンターは称えられよ!
リフレインによる強調。
参考
HIRASAWA ENERGY WORKS
#歌詞_考察 #平沢進