ツイステッド・フェイト:物語「ダブルダウン」
フォーチュンズ・グローリーにいる全員の目が、ツイステッド・フェイトに注がれていた。嫉妬、当事者気分の興奮、そして最後のカードがめくられた瞬間に彼がすべてを失うことを願う悪意――それらが入り混じった賭博場の客たちの視線を、彼は感じることができた。 そしてそういった賭博場に付きもののあらゆる欲望とは別に、ゆっくりと自分の首に巻きついてくる縄の気配が感じられる。カードが興奮してひくつき、危険を知らせてくる。自分を追う追跡者が縄をきゅっと締める前に、勝負を降りてここから逃げるべきなのはわかっていたが、テーブルの向こうにいる男を一文無しにできる好機は、ふいにするにはあまりに甘美だった。
ツイステッド・フェイトは対戦相手に微笑んでみせた。この強欲な商人の財産は、鉱山奴隷たちの鞭打たれた背中の上に築き上げられていた。男の衣装は実に高価だった。フレヨルド産の毛皮に、手彫りの革製品、そしてビルジウォーター産の海のチャーム。すべての指にはめられたブラッドゴールドの指輪は、たった一つでさえ市井の人々が一生拝めないほどの大金の価値があった。陶のパイプから漂う芳しい煙が、二人の間に海賊のお宝のように積み上げられた硬貨や宝石類、そして権利書の山の間をたなびいていた。 「あなたがコールする番では?マスター・ヘンマー」
「ルールの講釈などいらんわ、川ネズミめ」ヘンマーは答えた。刺青のあるツイステッド・フェイトの指が彼の手札の裏を、繰り返し渦を描くようになぞる。「それと、貴様の愉快な手品ごときで、わしが集中を乱して判断を誤るとは思わんことだな」 「集中を乱す、と?」その一挙手一投足に自信をのぞかせつつ、ツイステッド・フェイトは言った。「言っておくが、そんな下劣で卑怯な策に頼るほど落ちぶれるなんてことは、断じてないのでご安心を」 「ほお?ではなぜ、貴様の目はしきりにテーブルを離れ、きょろきょろしておるのかね?」ヘンマーは言った。「よく聞け、わしが手配したのは最高の腕利きだ、それと、わしは必死な者の振る舞いは一目で見抜ける」
「鋭いお方だ。実に鋭い」そう言って、集まった群衆に目を配る。勝った側の近くにいればおこぼれにありつけると期待する、ありふれた取り巻き連中だ。ツイステッド・フェイトの目がとある二人組に留まった瞬間、カードが震えるとともに、口の中に酸っぱいミルクのような嫌な味が広がった。彼の経験上、これは差し迫った大混乱の前兆に間違いなかった。 奴らだ。眼帯の男と、赤毛の女。武装しているのはまず確実、それにツイステッド・フェイトの逃げ足もよく知っているはず。知ってる奴らか?たぶん違う。ヘンマーの資産を守るために雇われた連中?否、ヘンマーのような男は、自分の手先を見せびらかすものだ。つまり、奴らは賞金稼ぎ。ツイステッド・フェイトの手の中で、カードが警戒を叫ぶ。彼はカードを揃えると、テーブルに伏せた。 「自分の敗北を悟ったという顔をしておるな」誰も彼も自分にひれ伏すと信じて疑わない調子で、ヘンマーは言った。
「では、少々興を添えるため、こういうのはどうかな?」そう答えたツイステッド・フェイトは、手札を扇形に拡げ、賞金稼ぎたちがそっと近づいてくるのを見ながら続けた。「ダブルダウン」 「そんなに払えるのかね?」ヘンマーが疑わしげに尋ねる。
「容易くね」ツイステッド・フェイトは答え、商人の目を見つめたまま、ロングコートの数のポケットの一つから、ずっしりとコインの詰まった小袋を取り出した。「あなたは?」 ヘンマーは舌なめずりして、指を鳴らした。商人の後ろに控えていた腰巾着が、同じようなコイン袋を手渡す。袋がテーブルの真ん中に積まれた金の山に追加されると、フォーチュンズ・グローリーの客たちはざわめいた。賭け金は、戦争が始まるのに優に十分な額にまで膨れ上がっていた。 「貴様からだ」ヘンマーが促した。
ツイステッド・フェイトはテーブルの裏面を蹴り上げ、宙に舞わせた。コインやカード、そして羊皮紙が降り注ぐ。二丁拳銃が耳をつんざく轟音を立て、テーブルにこぶし大の穴を二つ穿った。首枷は音を立てて閉じられたが、煙が晴れ悲鳴が止んだとき、そこにツイステッド・フェイトの姿はなかった。 ヘンマーは立ち上がり、怒りに顔を歪めながら、空しく対戦相手を探し求めた。壊れたテーブルを見下ろした次の瞬間、彼の顔からは血の気が引いた。
「わしの金は?」彼は叫んだ。「わしの金はどこだ?」
勝利の手札だった。