9. Memory and Perspective / Christopher McCarroll and John Sutton
1. イントロダクション
作家のJenny Diskiは晩年、彼女の幼少の記憶が、外からの「観察者視点」という異常的な視点(anomalous point of view)であることを理由に、それが偽の記憶であることに気づいたと書いた。
しかし、観察者視点の記憶というのはあり得ないわけではない。
2. フィールド観点と観察者観点
第一人称視点=自己中心視点 field perspectiveと第3人称視点、observer perspective
Nigro & Neisser 1983は、古い記憶になるほどobserver perspectiveの記憶が増えることを明らかにした。
情動的な自己意識が強い記憶であるほどobserver perspective記憶になりやすい
認知科学の研究は二つの観点はブレンドされていることを明らかにしている(cf. Tversky)
3. 観察者観点記憶とその真偽性、真正性
observer perspective記憶は歪曲(distort)された記憶だという意見もあるが、そうとは限らない。
observer perspectiveの記憶も、真偽性条件(truth condition)と真正性(authenticity condition)を満たしうる。
知覚経験においても、私たちは自己中心的(egocentric)な空間情報と、allocentricな空間情報を使っている。
4.観点の多元性
観点(perspective)は視点だけではない。情動や体性感覚などいくつもの種類の観点がある。
視点は外側でも、情動は内から感じている記憶もある。その逆も。
外的な観点は、世界を解釈する別の方法を与える。私たちは、思い出すとき、内的視点と外的視点を組み合わせることで、過去を理解しているのである。
丸山雑感:ここまで読んだ章のなかで一番面白かった。