標準的なWindows環境について
Windowsは64bit版にしよう。残念ながら32bit OSでは利用できない機能が多いので、今後のことを考えてもOSは64bitにしておくべきである。場合によってはパソコンの買い替えが必要になる。
Windowsのバージョンは10または11とする(11は2021年秋にリリース)。エディションはHomeでも支障がないが、可能ならPro、Education、Enterpriseの方が良い。立命館大学の学生であれば、Microsoftとの契約により、個人所有のパソコン1台に限りWindows7, 8.1, 10 HomeからWindows 10 Educationへのアップグレード権を行使することができる。詳しくはこちらのサポートページを参照のこと。 一部の学生向け・教育向けパソコンで導入されているWindows 10 S(Sモード)はセキュリティ面では優れているが、ソフトウェアの導入がMicrosoft Store経由に限られるなど、プログラミング環境としては適していない。Sモードは解除できるので、以下に書かれた手順で解除しておいた方がよい。ただしSモードを解除すると元に戻すことはできない。
最新バージョンにしておくことを強く勧める。バージョン番号はメニュー→設定→システム→バージョン情報の順にクリックし、「Windowsの仕様」を見ることで判断できる。
https://gyazo.com/c7e52ee39047ba1288917b83e15448b6
Windows10は2021年8月現在ではバージョン21H1が最新である(Windows10のバージョンは、かつては年(下2桁)+月(2桁)で表されていた。基本的に春(3月版)と秋(9月版)の年2回のリリースがあるのでバージョン2004は2020年4月版を指していた(2020年5月27日にリリース)。2020年秋からルールが変わり、春版はH1、秋版はH2と表記されることになった。バージョン20H2は2020年10月20日にリリースされた。)。バージョンは少なくとも1909以降にしておくことを推奨する。
Windows 10の各バージョンは、リリース日から18ヶ月サポートされる(ただし秋に出るバージョン、バージョン**09または**H2と呼ばれるものは、エディションがEducationやEnterpriseであれば30ヶ月サポートされる)。それを過ぎるとセキュリティ修正プログラム等が提供されなくなるので、その前にバージョンアップするべきである。
現在Windows 8.1 64bitである場合にも一応演習などには困らないと思われる(延長サポート期限は2023年1月10日)。ただし、既にメインストリームサポートが切れていることと、Windows 10 64bit版の持つWindows Subsystem for Linux機能(WSL)はソフトウェア開発にとても有用でありプログラミング演習の授業で自習環境として推奨しているので、Windows 10へのアップグレードを強く勧める。前述の通り、立命館大学の学生であればUpgrade権が行使できる。 Windows 8, 7, Vista, XPは既にサポートが切れており、セキュリティ上重要な修正プログラムが提供されていないため、使用してはならない。特にWindows 7の使用を継続している者は早急にWindows 10へのアップグレードを行うこと。
CPUはある程度の性能であれば実際は困らないと思われるが、IntelであればCeleronやPentiumは能力が低く演習がスムースに進まない。CoreまたはXeonの名を冠したものを選ぶ。最低でもCore i3以上、できればCore i5程度の機能性能のものが欲しい。AMDであればAシリーズやAthlonは性能が低いのでRyzenの名を冠したCPUを選ぶ(とはいえRyzen以外のAMDのCPUを用いたパソコンはほとんどない)。最低でもRyzen 3、できればRyzen 5以上が望ましい。
なおWindows 10のバージョン20H2はCoreであっても型番が4000番台以前はサポートしないので、このような古いパソコンは買い替えを検討したほうがよい(なおCoreの4000番台(第4世代)は2013年ごろの発売である)。Ryzenは比較的新しいブランドなのでWindows 10の最新版でもサポートされている。
メモリは8GB以上を推奨する。4GBでも使えなくはないが、4GB未満だと演習にも支障が出てくると思う。16GBあれば快適に動く。
ストレージはHDDでも演習には支障がないが、SSDにした方が格段に快適になる。容量は他に特に入れていなければ64GB程度あれば十分であるが、どうせOfficeは必要になること、Windows Subsystem for Linux(WSL)やVisual Studioを導入したければ大量に必要になることを考えると200GB以上を目安にした方が良いだろう。