漸次構造化
この用語そのものは、佐藤郁哉がフィールドワークの核心を指摘する言葉である。
(画像は上掲論文から)
そして個人レベルのタスク管理問題も、この用語でカバーできるかと気づいたのでメモ。
期限ギリギリで低品質な物を作り上げる人のスケジュールhttps://jmatsuzaki.com/wp-content/uploads/Pasted-image-20201018175909.png
期限内に高品質な物を余裕を持って仕上げる人のスケジュールhttps://jmatsuzaki.com/wp-content/uploads/Pasted-image-20201018175913.png
上掲画像中「構成」「創作」「制作」の違いは、当人の弁を踏まえると、以下のとおり。 構成:全体のつくり。
創作:中身。本文の執筆。オリジナリティを競うのは、ここ。
制作:表紙や引用文献、図表一覧の書式などを整えること。
引用元における「創作」と「制作」の区別はかなり独特の用法なので、ここでは「制作」を「仕上げ」へと置換する。
つまり、調査→分析→構成→創作→仕上げ、の流れを漸次構造化として把握することを、ここでは提案しておく。
料理でたとえると…
上掲の、調査→分析→構成→創作→仕上げ、の流れを料理になぞらえて考えてみたい。
献立を決められないときに取る行動は、おそらく大別して以下の3つ。
ひとまず買い物に出かける。
冷蔵庫を覗くなど手持ちの材料を確認する。
レシピを検索する。
このうち「レシピを検索する」は、最近になって(簡単に検索しやすくなったこともあり)増えている行動と想定されるが、いずれにせよ闇雲にググっても徒労に終わるので、まず評判の高いレシピアプリ(たとえば【2022年】レシピ おすすめアプリランキングTOP10)からどれを選ぶか、の手順で進めるのが妥当だろう。 いずれにせよ、ゴールをイメージしている点では一緒。ただ、冷蔵庫を覗き続けたり、レシピを検索し続けたりすることは難しいが、案外と買い物は続けられる(そして、何のために買い物をしているのか忘れがちになる)ので注意。
【調査】材料を集めること。ひとまずは、素材。
【分析】素材を具材として整えること。
【分析/構成】集めた(集まった)材料から、料理を作り始める。まだ献立は明確でなくとも、とにかくこしらえる。
料理と大いに異なるのは、集まった素材が何度でも使い回せること。
つまり、様々な調理法を試すことができる。
【構成/創作】次第に献立が明白になり、足りない具材を調達する。
この段階でも、集まった素材は何度でも使い回せることを忘れずに。
味見=味を整える作業を、ここに加えたい。皿に盛り人に出す=他人に読ませる前に、取り組むべき。
【仕上げ】ひと手間かけて、きちんと盛りつける。
盛り付けた皿はもちろん「お品書き」の魅せ方にも、ひと手間かければかけるだけ、見栄えがよくなるだけでなく、味もさらに美味しく感じられるはず。
で、案外と「創作」と「制作」の問題を鋭く突いているのが、ジョブスのスピーチ。
https://youtu.be/sm1msysj5lw?si=mH-bXWpJuCsGI9Gt
(書きかけ)
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