家型墓石へのアプローチの再検討
青木裕平・土居浩(2016)「家型墓石へのアプローチの再検討:群馬県安中市における石堂の事例から」
日本生活学会 第43回研究発表大会 発表要旨
本発表で取り上げる石堂は、一見したところ家屋に似た形態の墓石であり、全国に散在し各地で石堂・石殿・石祠あるいはラントウなど様々な呼称をあてがわれている。中世から近世初期における兜率天信仰との関連も指摘され、民間信仰史上その重要性が看過できない。きわめて特徴的な形態をしており、目を引く存在であることから、石造美術はもとより考古学また民俗学など、様々な立場からアプローチされる対象である。本発表では様々なアプローチを整理した上で、群馬県安中市に散在する石堂を事例として分析し、家型墓石へのアプローチを再検討し、ひいては家と墓、あるいは家と死者という伝統的かつ現在的な問題について考察を試みる。
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