自由な空間はすぐに飽きる
自由な空間はすぐに飽きる
本書で提案するような自由度の高い学習空間を作るとよく問題になるののが「マンネリ化」です。導入初期、始めは戸惑うものの慣れてくると子どもたちは楽しそうに学習時間を過ごすようになります。その姿をみて指導者は一安心しますが、実はその状態は「学習すること」を楽しんでいるとは言えない状態であることも多いのです。ではなぜ子どもたちは楽しそうかといえば、それはこれまで管理されていた環境から開放された感覚に浸っているからです。自分の動きを制限していたルールや雰囲気がなくなり、自由に動けるようになれば誰だってワクワクしますよね。自由度の高い学習空間を提供したとき、子どもたちは始めに見せる楽しそうな顔の正体はこういうことだったりします。だから、すぐにまた「飽きる」のです。真夏に冷房の効いた部屋に入れば始めは涼しくて気持ち良いですが、すぐに慣れてしまいますよね。それと同じです。自由な空間に1ヶ月もいれば、すぐに慣れてしまいます。