学習力のABC+1:ルーブリックの根拠
学習力のABC+1:ルーブリックの根拠
このルーブリックの根拠を示します。まずは、2017年度学習指導要領で示された「学びに向かう力」との関連です。「学び方」を評価するためのルーブリックですので、学習指導要領の「学びに向かう力」との関連性は大切ですよね。この力は「主体的に学習に取り組む態度」として評価するように示されています。
この図と「学び方に関するルーブリック」を見比べると、まず「粘り強く学習に取り組む態度」は、学習力のA「自分に勝つ」の項目の記述に対応している事がわかります。次に「自ら学習を調整しようとする態度」はBの「自分を知る」とCの「よりよい方法を追求する」という項目との重なりがわかります。自らの学習を調整するためには、「自ら」の傾向を知らなければなりませんし、「調整」の方法を知らなければなりません。
+1の「力を合わせる」に関しては、どちらにも影響します。(どちらかといえば、友達と点数を競いあったり、集中している友達の隣で学習を行うことで自分の集中力も上げたりとより「粘り強く学習に取り組む」ときに有効に作用している様子が見られます。)
このように「学習力のABC+1」の視点は、新学習指導要領における「主体的に学習に取り組む態度」の観点にも対応しているので、「学習力のABC+1」の視点で自分の学びを評価するということは、新学習指導要領における「主体的に学習に取り組む態度」の観点で、自己評価が行えることになるということを意味します。実際に、「学習力のABC+1」の視点で自己評価を繰り返してきた子どもたちに、上に示した「主体的に学習に取り組む態度」の評価イメージを黒板に書いてみせたところ、難なく理解することができていました。