まず上位層が飽きる
まず上位層が飽きる
更にこの現象を詳しく観ると、その「飽き」はすべての子供達に同時に訪れるわけではないことがわかります。はじめに飽き始めるのは、クラスの中の「学力上位層」です。クラスの中で勉強がよくできる子達が「やることがない」と言い始めればそれは子どもたちの「飽き」の始まりだと判断することができます。当然といえば当然ですね。授業中に身につけるべきことがもう見についている学力上位層の子たちは、指導者が何の手立ても打たなければ、わからない子をサポートする、くらいしかやることがなくなってしまうわけですから。教えてほしい子と教えてあげたい子の比率が適切なときはそれで良いのですが、そんなバランスはすぐに崩れてしまいますよね。授業の目標がその教科内容を身につけること、なのですから、授業時間が立つにつれて、「教えてあげたい子」が増えるのは必然です。その結果、残り数人の子に大量の「教えてあげたい子」が群がるという現象が起きてしまいます。そして子どもたちは、そんな状況はあまり好ましくないということにすぐに気づきます。でも、他にやることがない。こういう状態が長く続くと、退屈ですよね。そしてこの仕組が見えていれば対処法も浮かんできます。単純に言えば「やれることを増やす」ですね。ただし、ただ闇雲にやれることを大量に示しても子どもたちは戸惑ってしまいます。大量の情報は「構造化」することで理解しやすくなるのです。そこで僕は学習の内容も方法も自由な学びの場で発生しうる学びの選択肢を14分類し、構造化しました。それがこの「けテぶれマップ」です。