プロジェクトで、どうしたらいいかわからなくなったら
プロジェクト活動において、思ったようにことが進まないときの心象風景は、いつもどこか、似ている
なんとなく、やりたいことは、頭のなかに、ぼんやりと、イメージとして描けるのだが、実際に具体化しようとすると、手がかりがつかめず、どうしたらいいかわからなくなる
一緒に動いてほしい周囲の人を巻き込まない、自分と同じように考えてくれているか、疑わしくなる
そんな、なんだかどうも、覚束ない感覚、不安な感情
そう、始めるときは、なんとなく、ぼんやりと、イメージするのだ
しかしいざ、具体的な、何かしらの中間成果物が出てきたときに、それが、どこか想像していたものと違っていて
https://gyazo.com/474f9674f50072a78b5f475d17235d21
それは、「地図はあるけど、方角がわからない」という感覚に似ているかもしれない
「ぼんやりと描くイメージ(地図)」には色々ある
経済界の有名人や過去の偉人について語り継がれた武勇伝
ネットや本で読んだ「成功の型」的なコンテンツ
PMBOKやScrum等のガイドブックにかかれている指南
研修やOJTで先輩から教わった、基本的な進行の流れ
こんな製品やサービスを作りたいなと思っているイメージ
進めていく過程で、こんな作業をすることになるだろうという想定
あるいは、目の前にある計画書や仕様書、スケジュール等
プロジェクト活動の途中で、どうもちょっと進んでいる方向が違う気がして「なんだかどうも覚束ない感覚、不安な感情が湧いてくる」ということがあったら、それは、極めて重要な、見落とすべきでないサインである
なぜならそれは、以下のいずれかを、強く示唆しているからだ
もしかしたら、いま自分がいる場所と、地図がミスマッチしているのかもしれない
地図の読み取り方を、誤っているのかもしれない
地図そのものが、すでに古びているのかもしれない
たいていの場合、その直観は実に正しくて、そういうときは、地図を一旦、捨ててしまうのが吉である
なぜならば、その地図を持ってたどり着いた現在地が「迷い」である時点で、その時、その場所、その瞬間において、その地図が、役に立っていないことが、すでに明らかとなってしまっているからだ
しかし
人の心は弱いものである
地図には安心があり、現場にはリスクがある
地図が駄目なのではなく、自分が駄目なのだ
もっと正しく地図を読まなければならない
もっと正しく地図に教わらなければならない
というふうに考え、むしろ一層、しゃかりきになって、地図にすがりついてしまう人も多い
人によっては「別の地図を読む」という発想の転換に至ることもあるが、それにしても、地図という概念から離れることができずにいるのは変わらない
また、そうした場合に想像されるのは
手にした新たな地図もうまくいかなくて
捨ててしまい
また次の地図を探し求める
以下、繰り返し
こういうことだと、何をやっているのか、よくわからなくなってしまう
もちろん、地図を持たずに冒険に出ることは、とても危険なことである
迷っているうちに、食料が尽きてしまうかもしれない
モタモタしていたら、天敵に襲われてしまうかもしれない
ぼんやりしていたら、落とし穴にハマってしまうかもしれない
たいていの場合、こうした不安に直面しているときとは、具体的に、大きな困難に直面しているものである
それは、常識的な発想では、乗り越えられない無理難題であったり、予想もしなかった、不利な後出しジャンケンだったりする
絵にすると、こういう状況である
https://gyazo.com/8d6b864c66be1d40374fe7122fbc9299
この、ドラゴンが目に入っていれば良い方で、むしろ、危機が目の前に、いままさに迫っているのに、気づいていなかったりする人も、実に多い
こうした絶体絶命の危機にあっては
手元にある、買ってきた地図は、測量法として、参考にしてはいけないとは言わないが
そこには、いま、ここ、目の前、この瞬間に必要な、正解や答えの類は書かれていない
プロジェクト状況において大事なのは
自分の目で見えるものをもとに
己の力で測量し、地図を描き、前進後退しながら
描き直し続けること
つまり
誰かの描いた、古い地図を手離し
自分を信じて
新たな地図を描くこと
それ以外に、この未知という名の原野を踏破する方法は、ないのである
この「自分の地図の描き方」は、一度体得すれば、たいていの場合に効くので、とてもオススメである
しかも、その考える順番は、しごく簡単なものである
以下のリンク先にその道しるべを記しているので、ぜひともご参考とされたい