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前書き Preface
哲学教師にとって、哲学の講義内容を学んでもらうことと不慣れな学生にその内容を論文に落とし込んでもらうことはジレンマである。もし哲学に固有な執筆作法の学習に講義時間の一部充てれば、学生は注意散漫となり肝心の講義内容をつかみにくくなるからだ。そこで本書はミニマルかつ自己充足的な執筆マニュアルとして書かれた。
主な特徴 MAIN FEATURES
本書の全体的なアプローチは幾つかの部品から成る。
哲学読解入門部分。第四章まで読めば、哲学レポートを書くためのクイックスタートになる。
段階的なインストラクション。
良い執筆のための原則を内蔵したルールブック。
論証を認識し、読解し、評価するための章。
論理的誤謬を認識し回避するための章。
剽窃と出典の適切な認定についての十分な説明。
よくある執筆上の誤りと技術についてのレファレンスガイド。
人文学の論文形式を整えるための手引き。
本書を使った指導の仕方 TEACHING STRATEGIES
教師がどのぐらい講義時間を執筆のためのインストラクションに使いたいかによって、本書の使い方も異なる
例えば、第一章から第四章までをすぐに読んでくるよう宿題とする。講義時間のごく一部を第一章と第二章についてのレクチャーかディスカッションに割り当てる。また別の時間をとって主題文を擁護する小論文を書くこと(第四章のテーマ)に割り当てるといった具合だ。
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