機械が発熱をしているときに起きること
「オーバーヒート温度」は初心者救済の仕組みなんですよ……
https://gyazo.com/656b298ff71a5b7921a702719bff2982
↑ オーバーヒート温度が存在しない製氷機が10サイクル以内に2600℃まで加熱している様子 こういう理屈
1. まず機械そのものが熱を受け取って温度を上げる
この温度は比熱容量×素材重量/発熱量 で計算できる
2. 機械が持つ熱が、相対的に他の周囲の接触する流体よりも高い場合、機械の素材の熱伝導率に基づいて発散される
流体とは、気体や液体のこと
3. 機械の周囲の物体は、自身の比熱容量と重量に基づいて熱を受けて温度を上げる
4. 3の現象がバケツリレー的に、遠くの隣り合う物体へ連鎖されていく
この時、真空環境下では2〜4が起きない為、熱は全て機械本体が受け取っていく
↑ の製氷機にはオーバーヒート温度が無い為、自分自身が溶けるまで加熱し続ける
石炭発電機の例
例えば石炭発電は発電時 9kDTU/s 発熱する
1kgの酸素を1秒で9℃上げる発熱。10秒後には90℃になる……が、実際のプレイではそうならない
まず発電機の側に熱が溜まる。
石炭発電機の場合、800kgの金属鉱石が材料になるので、その比熱容量に基づいて温度が上がる
銅鉱石の比熱容量は0.386
銅鉱石で出来た石炭発電機自体が1℃温度上昇するには $ 0.386 * 800 = 308.8_{(kDTU)}と308.8kDTUの熱がそもそも要る
1秒間に石炭発電機が上がる温度は $ \frac{9}{0.386*800} = 0.029_{(K/s)}
1サイクルずっと動き続けて $ 0.029 * 600 = 17.4_{(K)}.
なので完全に断熱した空間の中であれば、4サイクル以内でオーバーヒートの75℃を超えることにはなる
それでも実際にはもっと長い時間がかかる。理由は単純で酸素など他の気体が周囲にあるから。
熱を持つ物体は、より熱を持っていない隣り合う物質へ熱を伝える。
発電していてもいなくても、常に物質と物質の間に、「熱を多く持つ方から、少ない方へ」熱が移動している
排気ガスの二酸化炭素や、他の気体等々と熱交換が起きている
ので、結果としてしばらくほったらかしていてもあんまり気温が上がっていないようにみえる