人間失格
恥の多い生涯を送って来ました。
からはじまる、3篇の独白形式の太宰治を代表される書籍。
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新潮社のプレミアムブックカバーが綺麗だったので、青空文庫にあったが結局買った。
まず、文章が読みやすくて、すっと音が頭に入ってくる
文章も普通とはずらした当て字がされている部分も条件が浮かんでくるような文字選びがなされていて、文豪の力を感じられる
人間失格というタイトルから、勝手にもっと、人間らしくない人の話なのかと勝手に思っていたが、そんなことはなかった
いい人間であろうとする話だった
個人的にはすごい共感度が高くて、ここまで、小説を読んで共感したのは長らく無いかもしれない
いい人間であろうとするから、他人からの依頼を断る事が出来ず、他人が自分に期待してくれている事はとりあえずやろうとする
ここに美青年というこの作品の+αが加わると、こうも、いい人間であろうとする事により、人間失格というレッテルを貼られる事になるのかというリアリティのある恐怖を感じた
作中で主人公が恐れている事も、自分も日々恐れてしまっている
自分のことを普通だとは思っていないが、最も普通の人がいい人であろうとする事について書かれた小説
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社会不適合と鬱に理解が無さそうなヒラメちゃん