ソクラテスの弁明
つまり、〔...〕あなた方の一人ひとりにこう説得するように試みていたのです。「自分自身ができるだけ善く、思慮ある者になるようにと配慮する前に、自分自身に関わるさまざまな事柄を配慮することがないように。また、ポリス自体を配慮する前に、ポリスに関わるさまざまな事柄に配慮することがないように。そして、他のものについても同様に、そのような配慮をするように」と。
ソクラテスの弁明 (光文社古典新訳文庫) より
ソクラテスが死刑を宣告される裁判を元に描いた、プラトンの初期対話篇
ソクラテスの弁明を通してプラトンが描く、西洋哲学の興り
死刑を目前にしたソクラテスは、弁明すると同時に市民(読者)側の生き方を告発するという逆転構造になっている
avashe.icon私が参照したのは以下
訳者による東大での講義
文庫にも本論に関する詳細な解説がついているが、以下の講義は当時の事情やプラトン以外の振る舞いが参考になる
https://www.youtube.com/watch?v=SWigShvfbmI
https://www.youtube.com/watch?v=osCNO6Jekck
avashe.icon最近ソクラテスが哲学の祖と言われることが納得できてきた
なぜ、を突き詰めた結果、ウィトゲンシュタインが言うところの語りえぬものに到達する。この世界は不可知な謎で満ちており、その謎を「わからないとわかる」ことは不知の自覚である。 ですが、もう去る時です。私は死ぬべく、あなた方は生きるべく。私たちのどちらがより善き運命に赴くのかは、だれにも明らかではありません。神は別にして。