もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて
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avashe.iconの感想
経緯
達人出版会上でオーム社の電子書籍が半額セールが行われた際、私が目を惹かれたのが全く無関係の本書であった。 本題を載せないほうが良いくらい副題のセンスが気に入ったというのも大きいが、目次を見てもらえば興味が湧く人も多いと思う。
感想
主に欧米における情報技術の流行とその上に成り立つ社会・文化動向に目を向けたエッセイ(書籍)集 著者自身の思索を宛てにして買う、というよりは情報社会の動向に詳しい著者によるリポートが読みたい人向け
技術的には知っていたとしても人物や組織の活動や情報インフラ上における文化・思想に関する書籍がバンバン引用されるので新鮮な話が多い
技術は比較的詳しくとも社会・文化的な流れを知らないプログラマが読むと教養に良さそう これをリアルタイムかつ継続的に続けたら価値あるものになってたと思うので、そこは残念
付録は直接的ではないだろうけど、辞めた理由がエッセイで語られる
第2章 生成的な場、ユーザ参加型研究がもたらす多様性、そして巨人の肩 観念的な話よりもニコニコの独自性とそれを伸ばすことによる存続の方法について思わず考えさせられてしまった
セレンディピティというワードをこれで知った
それこそ私がこの書籍を買ったこともセレンディピティの賜物である
第10章 今年のうちに見ておきたい講演その他(その1):スノーデンと民主主義と自由の未来 第14章 IoT とメイカーとロボットとウェアラブルの交点となるオライリーのSolidカンファレンス
第16章 男だけの世界── Oculus Rift は性差別的か?
デバッグする際、最初の客が自分になってしまうプログラマとしてはかなり面白い知見
第17章 暗く、苦々しく、悲しい話にこそワタシは惹かれる
まじめに書いてたけど残りは結構知ってる内容なので省略
「アプリ」というクローズドで舗装されたインターネット
その統計的アルゴリズムのバイアスを信用できるのか?説明能力は十分か?
プラットフォームにおけるヘイトと規制、言論の自由とプラットフォーマーとしての責任
webにしか居場所が無い人々が追いやられつつある件
などなど