レベニューシェア
AIとレベニューシェアで農業を変える-オプティムの挑戦
https://smartiot-forum.jp/iot-val-team/iot-case/mailmagazine/mailmaga-038-20200416
レベニューシェアについて
https://fluphie.cloud/terms/4773
発注側のメリット
1. 初期費用が減る
レベニューシェアでは、システム構築の初期費用を受注側に一部(または全部)を負担してもらうため、初期費用を抑えることができます。システムを構築してサービスを開始する際は、システム構築以外のコストも必要となるため、システム構築以外の業務に資金を充てることができます。
2. 問題発生時のリスクを分散できる
レベニューシェアでは、システム構築およびビジネス上で発生するリスクも受注側と共有する課題となるため、自社が持つリスクを分散させることができます。リスクは両者の共通のものとなるため、共同で取り組む問題となります
3. 維持費用、刷新コストなども共有のコストになる
システムを使ったサービスを作る場合、初期コストだけでなく、運用維持や刷新時にもコストが必要となります。レベニューシェアでは、このコストも提携する受注側と共有するコストになることから自社の負担を下げることができます。
4. 初期コストが小さくなるため、ビジネスチャンスを獲得しやすい
初期コストを受注側に負担してもらうことで、サービス開始を早め、ビジネスチャンスを獲得しやすくなるというメリットがあります。大きなコストを負担しなければならない場合に必要となる資金の準備などを減らすことで、準備にかかる時間が減ることもメリットの一つです。
受注側のメリット
1. 新規顧客の獲得ができる
以前までにはシステム開発を前提としたサービス運用をしたいが、初期投資の資金調達や受注開発の範囲の策定が上手くできずに断念していた顧客もいたと想定します。
その中には優良な商品、コンテンツを持ち、事業の良いスタートさえできていれば獲得できていた顧客もいるはずです。そのような、今まで受注に至らなかった顧客に対し、提携型のアプローチを行うことで、コストや受託開発の範囲確定がネックとなっていた顧客を獲得することができます。
2. サービスが人気になれば継続的に利益を得ることができる
従来型の受託開発では、受注側は初期構築や改修などの顧客が必要としたタイミングで、業務を受注し利益を得ていました。
しかし受託開発では、安定して発注があるかは保証されていませんでした。一方で、レベニューシェアにおいては、合同で運営するサービスが人気になれば長期的、かつ継続的に利益が発生し、安定した収益を得ることができます。
3. 顧客の予算以上の利益が望めることもある
システム開発を受託開発で行った場合は、受注側が提案した範囲のシステム開発の対価として得る報酬が収入となります。裏を返せば、顧客の持つ予算以上の売上をあげることはできないということです。
しかし、レベニューシェアにおいてはサービスの運営が大きく利益をあげた場合には、顧客のシステム開発予算を超えた利益を獲得することができます。
4. サービスの利益を受注側も獲得できるため、開発・運用のモチベーションが高まる
受注側は基本的にシステムを開発して発注先に製品を納品してしまえばプロジェクトは完了となります(継続的に改修が必要な場合や、運用支援の業務がある場合もあり)。納品してしまえばシステムは受注側の手を離れてしまい、利益は得られなくなるため、受注側のモチベーションが下がりやすいという課題があります。
しかしレベニューシェアの場合は、継続的にシステムの運用を発注側と受注側の両者で行っていきます。そして受注側も継続して利益が生まれるため、モチベーションを高く維持することができるというメリットがあります。
5. 発注側の初期構築コストを小さくすることで、発注のスピードや成約率をあげることができる
レベニューシェア型の契約を提案した場合、発注側の発注スピードを早めながら、成約率をあげることにもつながります。発注額が大きくなると、発注側でも社内会議や準備が必要となり、決断までに多くの労力と時間がかかることが多いです。
レベニューシェアの場合、初期コストを小さくすることができるメリットがあるため、発注側が素早い判断ができるようになります。
共通のメリット
1. 共通の目標を持ったパートナーを得ることができる
レベニューシェアは、利益とリスクを共有してシステムやサービスの構築、運用を行っていく契約形態です。当然のことですが、ビジネスとして利益をあげることを目標に一つのサービスを共同開発・共同運用するため、信頼できる企業と協力することができれば、強い共同意識を持ったパートナーを得ることができます。
2. 継続的にシステムや業務に関するノウハウを獲得できる
レベニューシェアでは、発注側と受注側がそれぞれの得意な分野に相互に参入してビジネスを共同運営していきます。そのプロセスで発注側はシステム開発や運用に関するノウハウを蓄積することができ、受注側も共同で行う事業のノウハウを獲得することができるというメリットがあります。
3. 改善のサイクルを続けて良いサービスを構築できる
発注側の初期のコストを小さくすることも一つの目的ですが、受注側も初期から大きなリスクを抱えないように、ある程度の範囲を定めてサービスをスタートします。
ビジネスの収益を支えるコアとなる部分だけを開発してスモールスタートし、継続的に改善をしていく開発手法が行われることが多いですが、これは新たな需要に対しスピードを持ってシステムの開発・改修が行えるスタイルでもあり、メリットの一つと言えます。特にECサイトやスマートフォンアプリを用いたビジネスでは新しい技術が次々と利用されており、それらの新しい技術への対応がビジネスでの利益に直接繋がることも頻繁にあります。
このため、受託範囲を決めて時間をかけて一気に広い範囲の開発を行うより、スモールスタートしてPDCAサイクルを回しながらサービスを改善していくアジャイルといった開発手法とレベニューシェアは相性が良いと言えるでしょう。
発注側のデメリット
1. 受注側との関係が悪くなった場合、システムが利用できなくなるリスクがある
従来の買い切り型の契約であれば、開発した受注側との関係が悪くなった場合も、受注先を替えて継続してビジネスを続けていくことが可能でしたが、レベニューシェアにおいては、システムの所有権、著作権を受注側が持つ契約の場合、所有権者、著作権者の合意がないとシステムの使用が出来なくなるリスクがあります。
2. 単独での意思決定がしずらくなり、素早い対応が出来なくなる
レベニューシェアをはじめとする2社以上が提携して業務を行う契約の場合、お互いに意思決定権を持つことになり、物事の決定には、お互いの合意を得る必要性が生まれます。ビジネスを行う上で、素早い意思決定が必要となる状況ではデメリットとなります。
3. 受注者側に支払うコストが増大する
発注側からすると、固定契約を結ぶ場合よりも、得られる収益に比例して受注側に支払うコストが増大する場合があります。それは、受注側にとってもデメリットとなる場合もあります。つまり、固定契約を結んでいた場合のほうが十分な収入を得られるケースもあるということです。これらのケースがあるため、契約締結に先立って十分な事業シミュレーションが必要となります。
また、システムやアプリケーションのリリース後に起こったトラブルの処理や、実際のオペレーションにおける集客努力をどちら側が行うかなど、両社間での調整が事後的に必要となることもあります。
4. 受注側のデメリット
コスト倒れのリスク
初期投資の一部(または全部)を受注側が負担し、初期のシステム構築を行うことがレベニューシェアでは前提となります。この初期構築でかかったコストは、サービスの運営であげた利益を一定比率で分配を受けながら回収する仕組みになります。サービスがうまく働かず、利益が発生しない場合、従来型の固定報酬よりも報酬額が下がる可能性があります。
5. 知識のない業種への参入
レベニューシェアでビジネスを行う場合、受注側の多くは発注側の専門とする分野のビジネスに参入することにもなります。受注側にとってはノウハウを持たないビジネスに参入することとなるため、慎重な事業計画の確認、チェックすることが重要です。
6. 発注側が売上をあげられなければ、共倒れになる
共同でサービスを運営して利益を分配していくのがレベニューシェアです。もしビジネスが上手くいかなかった場合は、発注側と受注側の両者が失敗への対価を払わなくてはいけないリスクがあります。
7. 作成したサービスで得た利益から配分を受けるため、報酬の想定を行うことが難しい
利益の分配元となるのは、共同で運営するサービスの売上です。特に他業種となるサービスに携わる受注側にとっては、ビジネスの見通しが分かりにくく、発生する報酬の想定を行うことが難しいというデメリットがあります。
共通のデメリット
1. 一つの事業に対し複数の立場が意思決定権を持つため、意思の決定が遅くなる
レベニューシェアに限らず、共同でのビジネス運営を行う場合のデメリットとしては、意思の決定速度が遅くなることがデメリットとして挙げられます。早期の決断が必要となる状況などでの意思決定権をどちら側が持つのかを決定しておくことができれば、ビジネスチャンスを逃すことやビジネスそのものの失敗を予防することができます。
レベニューシェアの成功条件
1. 継続的な事業収益が見込めること
レベニューシェアを成功させるための最大の条件は、システムが開発された後に、継続的な事業収益が見込めるかどうかというところにあります。レベニューシェアは成果報酬型なので、事業収益が期待できない発注者と契約を締結することにはリスクがあります。
利益配分を前提とした契約形態のレベニューシェアなので、レベニューシェアに向いている事業は売上が数字で出る事業となります。例えば、IT事業でのアプリやECサイトなどのシステム開発などが例として挙げられます。
しかし一方で、経理や人事関連などは成果を数字として算出しにくいため、レベニューシェアには不向きです。
2. 両者間の役割分担と利益分配が適切であること
レベニューシェアを実現するには、両者間の役割分担(両者がどのような活動を中心的に実行するのか)の設定や、期待される収益に基づく適切な分配率が設定されることも重要です。
まず初めに、レベニューシェアはサービスにより向き不向きがあります。例えば、ECサイトや有料会員制サイトなどサービス構築による収益が明らかなサービスはレベニューシェアに適しています。しかし一方で、経理、人事などのバックオフィス的なシステムは、収益を測ることが困難なことからレベニューシェアには不向きです。
そして、分配する収益は「売上」ベースとするか「利益」ベースとするべきかの決定が重要です。
売上ベースとする場合は比較的数値の判断は容易であり、発注側としては利益が確保されていない時点で分配金が発生するため、注意が必要となります。
利益ベースとした場合は、利益の定義が複雑になる可能性があります。利益とは売上から経費を除いたものと考えるのが一般的ですが、経費はどこまでの費用が含まれるのかが曖昧になる可能性があります。サービス運用や広告には必ずコストが必要となりますが、どんなコストが必須の経費か明確にする必要があります。
3. パートナーとの信頼関係を結ぶ
レベニューシェアでは、パートナーは共にリスクも負う関係にあります。そのため良好な協力関係を築くことが、両者のモチベーションを高めることに繋がります。レベニューシェアを行う場合は、まず両者の信頼関係を構築する必要があります。特に受注側は、収益の見込みがはっきりしない段階で無報酬で業務を行うことになるため、受注側のモチベーションを維持することが重要となるはずです。例えば、成果がない場合に受注側に収入が発生しないというリスクを無くすためには、発注側が受注側に対し月額費用を支払うという契約が効果的です。
4. 発注側と受注側の役割分担を明確にする
各業務内容と各施策にかかる費用を両者がどの程度請け負うのかを、まず初めに両者で協議する必要があります。例えばWebサイトの運営、集客、継続的なコンテンツ作成、保守管理、顧客対応など多くの業務がある中で、どちら側がどの業務を負担するかを明確に決めておくことが重要となります。どうしても発注側の要求が多くなることが多いため、受注側の負担を大きくしすぎないことがレベニューシェア成功の鍵となります。
5. 契約書で想定されるリスクを回避する
レベニューシェアを行う際には、発注側と受注側間でのトラブルを予防するために、契約書はしっかりと作成する必要があります。受注側は収入面でリスクが存在するため、十分な報酬を得られる契約内容であることを規定する必要があります。主な契約内容には、業務の分担、費用の負担、収益の分配比率、協力義務、著作権の所在、契約期間、契約解除規定などがあり、これらをしっかりと決めておく必要があります。
ベスティング
https://coralcap.co/2021/10/founder-vesting/