1970/02/24[有志ビラ]2.24デモ実行委員会
70年2月24日(火)/2.24デモ実行委員会〔二学年共闘会議/豊高ベ平連〕
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豊中高校 2.24 総合シンポジウム/豊中市街デモ に向けて!!
*真の教育をわれわれの手に──
差別=選別の全ての受験教育体制粉砕**
▶ その日我々豊高生は信じる全てのものを失った。
─髪の毛をつかまれて隊列の中に引きづり込まれる者。腿をしたたかにけり上げられてその場にうづくまる者。片目を押さえた男子がいきなりよろける様にして列から離れて来る。このとき警官隊ともみ合っていた生徒たちの目に一体何人の教師が見えたろう。初めて触れた“権力”の灰色の壁は無言にして冷たく素朴ですらあった。──
そして多くの負傷者をだした衝突が終った時、北摂の名門豊中高校にはもはや教育の姿はなかった。
▶ 高校教育はすでに以前から“教育の場”としての使命を放棄していた。おもえば「教え子
を再び戦場に送るな。」の合いことばで歩み出した戦後教育の道はそのまま薔薇色の彼岸の彼方を目ざしていたのかもしれない。しかし、戦争を知らぬ我々が今までおとなしく管理されていた殻をつき破り、教育総体の批判にのり出したとき、──我々の“告発の刃”は今まで“絶対性”のベールに包まれていた“神話”にも容赦なく襲いかかる。
そして我々は自身の目ではっきりとみた。
“戦後民主主義の神話”の上に安住してきた戦後教育史の黄昏を。
●卒業式典を如何に位置づけるのか──
▶ 我々の歩んできた三年間をふりかえってみた時、そこにあるのはおよそ真の教育と
はかけ離れたまぎれもない受験体制の姿であろう。そして現在に至るまで歪んだ教育体制すなはち(ママ)差別と抑圧の受験体制のもとでどれ程の不満が、苦悩が、あがきが、生まれそうしてその度におしつぶされていったろう。そして、まさに、そうした教育の矛盾に向けてつきつけられた有志の主体的変革=解放への志向すら当局のあくなき管理者的対応によって、どれだけの黙殺そして圧殺に抑えられてきただろう。
まさしく我々の歩んできた三年間は人間が人間でなくなっていく絶えざる不安の連続でなくて何だろう!
そうして今、当局は欺瞞に満ちた一生一代(ママ)の名演を演じようとしている。卒業式典─それはまさに我々が歩んできた差別=選別の受験体制の集約点として存在するのだ。言い換えるならば、点数のみによって「エリート」労働力そして「劣等生」=単純労働力の別に巧みにふりわけ、それぞれ“分”相応の知識を施し─→“卒業証書”を付与することによって“分”をあらわすレッテルをはり大学受験そして入社試験というせり市を通し、資本に向けて労働力商品を供出してゆくそのような一つのセレモニーとして卒業式は位置づけられているのである。
よって、現在自治会を利用した当局の懐柔策としてある“自治会の自主管理による卒業式”等の改革案は卒業式の本質を歪曲隠蔽する以外の何ものでもない。
我々は“自主卒”“在校生との交流”という美辞麗句にまどわされ、酔いしれてはいけない。
卒業式とは三年間の歪んだ受験体制を美化し、全ての矛盾をオブラートに包む一つのイデオロギー統制の場として存在するのだ。そして、イデオロギー統制と労働力商品の完成とが表裏一体を成して卒業式の本質を形成しているのである。
しかしながら、昨年各校で激化した卒業式造反は“自主答辞”といえども“形式”を否定し得ず、それらが、無展望かつ単発ショック─ウップン晴らし─の域をのりこえる[ことが]なかったが故に、真の造反たり得なかったのである。
──単なる物理的粉砕に終わらずに、それを如何にして発展させのり越えるか──
今日、我らに提起された克服すべき課題であろう。
▶ 学問・教育はつねに人民の側に立たねばならない。今日その本性をあらわした国家
権力の大学そして高校への介入は、権力の反人民性なるが故にもつ、本来人民の側にある学問・芸術を支配せんとする衝動──否それは資本主義の生死にかかわるのである。──の体現化として見なければ事の本質をついていない。そして“大学の自治”は大学人の特権身分を守るためにあるのではなく、又大学を民主的改良するためにあるのではなく──人民の側に立つ学問の自由を守る為にあり、そうであるが故に権力の介入には直接対決の姿勢でもって望(ママ)まねばならない。そして自治会とは対権力闘争を推進するが故にその当然の発展として、大学革命の域を越え政治的急進主義として政治闘争へと進むのである。同様に高校自治においては、民主主義への訓練の場、あるいは、話し合いによる交流の場そして学園の民主的改良の場としてのポツダム自治会をのりこえた下からの運動隊(ママ)としての闘う自治会─に始(ママ)めて自治本来の姿を見いだすのである。
▶ 歴史の流れは反動期にもその歩みを止めない。
歴史の潮流は今日、資本主義の没落そして人類の社会主義的発展の方向をはっきり示している。
その様な歴史の一大転換期にあって、我々の成すべき当為は唯一。──全ての神話のベールをはぎとり、全ての体制矛盾に対し容赦なく“告発の刃”でもって挑む中での人民の側に立つ社会の形成である。──
造反せよ! そして造反せよ!
全ての矛盾を告発せよ!
歴史の流れは決して我々を裏切らない。
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2.24=卒業式
AM 9:30
○豊中高校総合シンポジウム
─我々は今何をなすべきか
─思想闘争の出発点として
○豊中市街デモ AM 11:30出発
豊中高校→ 豊中駅前→ 大曽公園
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2.24デモ実行委員会
〔二学年共闘会議/豊高ベ平連〕
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2.24=卒業式 A.M 9:30 豊高玄関前にて
豊中高校 総合シンポジウム
──我々は今何を成すべきか──
──今 何が問われているのだろうか──
今日、我々が直面している状況のトータルな分析・批判を試み、今後の闘争への展望を切りひらき、我々の方向性をさぐる出発点として
▶ 思想闘争の出発[点]としての 2.24 総合シンポジウム──
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●基調報告(豊高闘争中間報告)
●現代教育の視座
●部落問題
●女性問題
●我々は何をなすべきか(ベ平連 etc)
●自由討論
●各校からの連帯の挨拶
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2.24 卒業式典を粉砕し豊中市街デモに結集しよう!!
豊中高校 デモ実行委員会
二学年共闘会議
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