1970/02/01~[有志ビラ](自主卒業式闘争に向けて)
#有志ビラ
70年2月上旬?/2.24デモ実行委員会(準備会)
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欺瞞的卒業式典を粉砕し  2.24豊中市街デモに結集しよう
2.24市街デモ メイン・スローガン
*真の教育を、われわれの手に──。
差別=選別の全ての受験教育体制 粉砕!!
●卒業式典を如何に位置づけるのか。
現在に至るまで豊高の歪んだ教育体制、すなわち差別と抑圧の受験体制のもとで、どれほどの学友の不満が、苦悩が、あがきが生まれ、そうしてその度におしつぶされて行ったろう。
そしてまさにそうした教育に向けて投げかけられた有志の要求、主体的な変革-解放の意欲すら、当局のあくなき管理者的対応によって、どれだけの黙殺あるいは圧殺に抑えられて来ただろう。「僕ら生徒を人間として見てほしい」─そうした我々の痛切な叫びすら、学校当局は切り捨てた!!
そして今、当局はまさに欺瞞に満ちた、一生一代(ママ)の名演を演じようとしている。
卒業式典──それは何か?「別れ」だとか「形式」だとか「くぎり目」だとかいうモットモラシイ仮面を剥ぎ取って見た時、そこにあるのは、かつてハンストを黙殺し、有志要求を蹴り、遂には自己を何ら顧る(ママ)ことなく処分を強いて居直るといった当局の非教育者的な容貌以外の何であろう。我々の人間性をうばいとり、点数のみによって知識だけの「エリート」労働力、また一方では「劣等生」=単純労働商品として、我々を巧妙に選別して来た当局の姿の他の何が見えるだろう!!
卒業式典とはまさにこうしたこれまでの非教育的な差別=選別の受験体制の帰結点であるが故にその集約として、また一つの象徴として位置づけられる。そして我々生徒は教育を受ける者として、我々一人一人を人格として認める真の教育を望み、自らの「労働人形」化を拒否する限り、この欺瞞に満ちた卒業式典を断固として粉砕しなければならない。
●街頭デモの位置づけ。
当局のいう卒業式典を否定するとすれば、当然それとは違った形で、我々の側からの一つの総括が迫られる。卒業式典というものによって差別と抑圧の教育体制がまんまと隠蔽されることになるならば、当然別の場において我々は、我々自身の声で三年間の総括を語り確認し合わねばなるまい。何が抑圧であり、何が差別であり、何が悪であったのかを。そしてそれらを明確に見極めた時、我々の自慰的な呟きの声は、もはやそれだけに終るまい。殆ち(ママ)、我々を選別し、抑圧しているもの──我々が本当に向うべき敵は決して学校当局などではなく、それは明らかに、政府自民党-文部省-府県教委が一体となった反動的現教育体制であり、その後ろには言うまでもなく日本独占資本主義体制=日帝の影がある。それらは、我々高校生が批判の目を持ち変革のエネルギーを持った「人間」になることを当然恐怖するだろう。彼等が我々を独占資本主義の下に「飼育」し再編するためにその触手を教育の場に向けようとすることは、もはや疑いようもあるまい。ここに於て我々が何よりも人間であろうとする闘いは、決して学内における卒業式粉砕のみに留まらず、明らかに反体制・反権力の闘いとして、圧倒的な連帯をもって街頭にたたかわれなければならない。
そしてまた一面においては、デモに結集した豊高一-二-三年の学友の連帯は、到底“改革”にしか過ぎない自主答辞・交歓会などによる「交流」の比ではないだろう。
▶真の教育をわれわれの手に──。
▶差別=選別の全ての受験体制粉砕──。
このメイン・スローガンのもとですべての豊高生によってたたかわれるであろう2.24豊中市街デモこそ、我々は真の意味における我々自身の総括であり「卒業式」であると確信する。
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当日の予定は、玄関前集会(自主卒業式・デモ主旨確認)のあと豊高を出て豊中駅前付近をデモり、再び学校に戻って総括集会をして終ります。また途中駅前広場において市民アピールのため若干の集会をもつ予定です。
当日は我々の主張を明確にし、広いアピールも考えてプラカードを掲げデモの中からビラを配布します。参加する人はできるだけ積極的にプラカード、ビラを利用するようにして下さい。(ビラ用の原紙・鉄筆など用意あります)
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2.24 デモ実行委員会(準備会)
▶上記の事の他デモに関する質問・といあわせなどは8号教室(水上・佐々木)まで
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#有志ビラ
70年2月上旬?/2.24デモ実行委員会
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現受験体制の集約たる欺瞞的卒業式典を粉砕し
2.24豊中市街デモに結集しよう!!
ふたたび卒業の季節
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卒業を目の前にし、あるいは受験勉強に邁進されているであろう3年生の学友諸君。
及び1・2年生の諸君──
果してこの豊高の3年間とは何だったのか
豊高は我々をどんな人間(?)にしたのか、そしてまた来るべき卒業式とはそこにおいていかなる位置を占めるのか──こういったひとつの「総括」をわれわれはいま、提起したい。
*
豊高の3年間を振り返って見た時、そこにあるのはおよそ真の「教育」とはかけ離れたまぎれもない受験体制の姿であろう。テストの連続・コース制・受験問題集のみの授業・カリキュラム偏重。そしてまた、このゆがめられた教育体制を変革すべく要求を揚げた(ママ)学友をある時は黙殺し、拒絶し、ある時は暴力でもって排除し、遂には不当処分を下すといった当局のあくまで管理者的な対応──こうした豊高の非人間的な教育体制とは何なのか。それは現代日本の独占資本主義の要求する「エリート労働力」を、点数のみによって選別し、商品として資本に切売りしようとする差別と抑圧にみちた労働力生産過程に他ならない。
我々がこの三年間常に感じていた「息苦しさ」・「不満」というものは、まさに人間が人間でなくなってゆく無意識的な不安でなくして何だろう!
そうして、その帰結として、あるいは集約として、一つの象徴として、卒業式というものが位置づけられる。しかるに、この三年間の差別と抑圧によって血ぬられた“解散式”は「形式」という当局あるいは“慣習”の方便によって、巧みに隠ぺいされるのだ。
─だまされてはならない─ 何が「仰げば尊」い教師なのか!! 彼等は機械かマイクロフォンに過ぎなかった。何が別れの厳粛さであろう。それは処刑前の不気味な静寂に他ならない! ムード的なえせ涙えせ微笑は哀れな「ブリキ人形」の機械仕掛けだ。欺瞞に満ちた卒業式を粉砕しよう。三年間の差別と抑圧を、今こそ告発しよう!
さよならは別れの言葉ではない
それは怒りとたたかいの言葉です
さよならの総括──
*
しかしながら昨年度に激化したいわゆる卒業式造反は、果して真の闘いたりえたであろうか。「自主答辞」といえども「形式」を否定しえず、言葉こそ辛辣であったがそれは畢竟「改革」としか成り得なかった。また一方式場占拠等いわゆる過激行為も単なる物理的粉砕に終ったが故に無展望かつ単発ショック的ウップン晴らし以上のものには成り得なかった。
敵影は、どこにある。                     <裏につづく>
*つづき
ここにおいて我々は三年生のみならず、闘う一年生、二年生をも結集した全豊高生2.24豊中市街デモを我々の真の意味における卒業式として、提起したい。 即ち
●真の教育をわれらの手に──
●差別・抑圧の凡ゆる受験教育体制粉砕
このメイン・スローガンのもとに
●9.18府教委通達粉砕
●10.31文部省見解粉砕
●生徒心得22項即時完全撤廃
等をわれわれの声で、1・2年生をも含めたわれわれの連帯を通して、その日全豊中
の市民に訴えよう。目に見えぬ「体制」そのものを[??]けてつきつけようではないか。
*
2月24日──卒業式当日にデモを組む。それはわれわれにとっていかなる意味を持つのか。われわれは、当局のいう卒業式典を、この3年間の差別と抑圧の帰結としてまたその故に象徴として粉砕する。
がそれだけでは余りに表面的な感情的な“反撥”でしかないだろう。
真の敵を見詰めなければならない。それは豊高当局・教師といった末端部分では決してないのだ。ここに於てわれわれのアンチ受験体制への告発は、反体制反権力の実質的な闘いとして、明確に位置づけられなければなるまい 三年生の学友諸君──
例えば「府教委通達粉砕」を叫ぶとき決して「今さら」とは言わないでいてほしい。
2月24日その日が高校生として最後の日であるならば、その日の叫びはまさに「今こそ」であるはずだ。そしてまたすべての差別と非人間的な体制に対する闘いが、われわれが人間として存在する限り忘れてはならないものであるならば、われわれの卒業式デモこそ、人間であろうとするわれわれの闘いの新たな出発点となるだろう。
映画「卒業」を待つまでもなく、卒業とは、同時にまたあたらしい出発を意味するという。
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われわれは再び提起しよう。2月24日欺瞞に満ちた「卒業式典」を粉砕し豊中の街をわれわれの人間としての怒りと闘いの叫びでうづめよう!!
差別=選別の受験体制粉砕──真の教育をわれらの手に!
全ての学友諸君は2.24豊中市街デモに結集しよう。
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螢の光で「敵」は見えない。
この暗闇の中から、あかあかと燃える
われわれ自身の連帯とたたかいの炎を──
2.24デモ実行委員会
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1970/02/01~[有志ビラ](自主卒業式闘争に向けて)
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