1969/07/18 自治会だより 事態経過と説明
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【7月18日(金)】
[豊中高校自治会(役員会?)]
自治会だより
S44.7.18/自治会発行
〔事態経過と説明〕
7月12日にテストボイコットが決定して以来わたしたちはテスト中止をスローガンにテストをボイコットしている。
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7月14日 ボイコット者約500名運動場に集まって、そのまますぐに講堂に入る。役員会からボイコットの理由、意義などについて説明が行なわれる。3年生により意見発表がさかんで、それが講堂の中に入ってからも続く、しかし、それが会員の反感を買ったことも確かである。役員会発表の討論目標が抽象的であり、これからの行動を決定する討論が満足に行われず、実際的な討論はさらに行なわれなかった。1・2年生は講堂で行ない、3年はテラスの所で討論をする。
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7月15日 ボイコットは約300人にへる。役員会に3年有志が手伝ってくれる。講堂での小グループゼミが行なわれる。討論レポート提出が少なくなる。11:30から、解放同盟援助による自治会主催の「人間みな兄弟」が上映される。
再上映が 1:00より行なわれる。役員会は、この映画の感想についてクラス討論をしてくれるようにアピールするが、クラス討論をしたクラスは少ない。代表者会議に来たのはたった2人であった。
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7月16日 朝、有志数名が役員会のタテカン作りを手伝ってくれる。ボイコット者約120~150名運動場にて、すわり込みが行なわれる。みんなはなかなかすわり込まない。討論をしたいという人もいたが現状打開と自己アピールのためにすわり込みをしたのであった。10:40に全校集会があったがやはり帰る人がいた。午後からは講堂において150~200人位の生徒と10人位の先生によるグループゼミが行なわれる。テスト中止で悩んでいる人が多くいる。なかなか熱心な討論が行なわれる。しかし先生の都合で残念ながら12:30で一応中止となる。自治会より学校への抗議ビラが出される。
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7月17日 ボイコット者はほぼ前日通り。8:40からいつものように自治会からの呼びかけがある。みんなはなかなか講堂に入らない。多くの人がテラスの所に集まってぼさっとしている。2~3人づつ話をしている。すわり込みが今 度は職員室前で行なわれた。10:40に学校側から配られたプリントに対しクラスの意見交換を呼びかけるがみんなはさっさと帰ってしまう。関西部落研による門の所での呼びかけがある。
[裏面]
第2回先生との交流 アピール/No2
本日11:00より 希望クラスにおいて先生との交流を持ちたいと思います。
以前と同じように先生のなま生を出してもらおうと思います。今回は先生方に以前より巾の広い層のみなさん(テストを受けた者,ボイコットした者)に話をしてほしいと思います。
今 必要なのは、責任 をはっきりさせることとその一方で先生との交流を深めてゆくことではないでしょうか。
希望クラス はテスト終了後役員会(自治会室にいます)に申し出て下さい。また有志の方で先生と話をしたい人はそのクラスを表示しますのですきなクラスへ行って下さい。
自治会だより 7/18 発行
今後の行動予定
18日 先生との討論
19日 学校側の自治会抗議に対する見解の発表があり学校側た問題提起に対してのレポ
※これからの行動は夏休み中心になります。クラスでよく考えて自ら学んでゆくために学校側の示した機会などを最大に利用してほしいと思いま
この問題は全体の思考の段階から個人の思考の段階へ移りつつあるのです。そしてそれを夏休みの8月5日からの職員会議に反映して1つの物を作りあげてゆかねばならないと思います。
必読 クラス団結アッピール
現在この学校に一つの新しい自治の形態が生れつつある。それは各クラスの自主的な行動による自治だ。いままでの役員会中心の自治に変って新しいクラス中心の自治が成立しつつあるのだ。原因は2つ考えられる。1つは役員会が何もこれからの行動の強力な案を示さなかったこと、そして今回の事件により今までのすべての問題が表面化し、そのために何ら役員による問題提起の必要性のなかったことが考えられる。この形はある面では正しいものである。つまり今迄の役員会中心の議会制民主主義の中で発することのなかった民主制の根本の形である直接民主制への一つの転換という事ができる。この意味でクラスの自治は尊重されねばならない。
私達は何由にこの豊中高校において自治を実践するのか。それは形式を求める為のものではない。自らの行動を自ら決定する事を求める為だ。その実践の上に立ってこそ、そのまとめ役としての役員会の本来の意味が見出されてくる。個人の尊厳を守りその中で強く他人と触れ合い、又その中で真に私達の自身の意見が形作られ実行に移されていくのである。
現在の混乱の中にあって一つの行動に盲目的に従う事は非常に危険である。1人の人間の1つの行動において自治の最小単位の各々が組織の最小単位のクラスの中で十分に討論を尽くし自らその行動を決定していく事が大切になるのではなかろうか。
…[以下、印字欠落のため不明]…