1969/07/16 自治会役員会期末テスト中止要求
#自治会役員会
【7月16日(水)】
[豊中高校自治会(役員会?)]
〔期末テスト中止要求〕            
自治会発行 S44.7.16
我々豊中高校自治会は次の様な理由につき現在行なわれている期末テストに対してその中止を要求する。
<中止理由>
1.校内の混乱
14日は500余名のボイコット者、15日は300余名のボイコット者を始め、生徒間にかなりのコミュニケーションの断絶が生じている。この為自治会活動、クラス活動に多大な障害を精神的・物理的に与えている。これからの豊高生活に一種の暗い予想が強く感じられる。又、先生の間でも、生徒にはその分裂がはっきりと目につき、暗い予想をかきたてている。まさに自治会、豊高の危機を感じさせている。
2.テスト実行に際しての学校当局の態度
テスト実行が生徒の精神的落ち付きといった事態収拾のためのものにすぎず、いつわりの落ちつきを生徒に与えただけでジレンマに陥いった生徒の精神的動 揺は拡大した。
改善されたといわれるテスト内容についても、それは例えばヒント付きとか、教科書丸出しとか、あるいは“英語教育について書け”“世界史観について書け”といった、まるで小手先だけで変えたとしか思えない。これによる生徒の幻滅、当局の無反省 未熟は証明された。
当局はP.T.Aとの連絡において、きわめて一方的な連絡行為を行ない、父兄の偏見を養成、黙認した。その結果、生徒と親との悲しむべき断絶を深め、テストを受験する生徒の本来の主体性までも感情的に奪い去ってしまった。
この点における当局の責任は決して許されない。
席次、欠点を始め今までの教育方針を再検討すると糾弾集会、公開質問状にて明確にしたにもかかわらず、今度の期末テストはどの様に位置づけられるのか何の説明もなされていない。従来の惰性であることは明白である。
3.一連の問題に対する当局の無責任かつ忘却的な態度
差別文書発生以来3週間以上たった今、当局は自らの過失、短所をテスト続行によって忘却の内に消し去ろうとしているが、我々生徒は決して見逃さない。
我々は当局がはっきりした態度を示すまで、納得のできる処置を行なうまで断じて抗議をやめない。次に主要な抗議項目を明確にしておく。
抗 議 項 目
1.関西部落研に対する誓約書中に生徒と相談すると明記したにもかかわらず、生徒には何の連絡もされなかった。交渉のために生徒を利用する当局の教育者としての信念はどこにあるのか。
2.当局側は警官導入自体については正当性を一方的に主張しているが、我々はまだ理解していない。
3.50名の増援部隊と我々生徒との暴力的衝突は校長をはじめ教職員の教師としての無自覚性が招いたものであり、決して避けられないものではなかった。ただ傍観している教師の前で多くの学友が肉体的に精神的に傷ついていった事は絶対に忘れる事はできないし決して許せない。
4.差別文書生産の背景となった「生徒心得22番目」「豊陵新聞検閲」といった一連の問題に対して公開質問状の解答などに見られる当局の誠意のない、逃げ口上的な態度にはがまんができない。 
#生徒心得22項
昭和44年7月16日  豊中高校学校長 殿
1969/07/16 自治会役員会期末テスト中止要求
◀︎ 1969/07/15 自治会だより 自治会方針
▶︎ 1969/07/18 自治会だより 事態経過と説明