1969/07/12 -A 全校投票 自治会試験中止決定
#171
七月十二日 自治会試験中止決定
学校の十四日試験断行の態度は変わらず、教師は討論において同じ事をくり返した。一方生徒の内部では試験中止・断行との意見に分れたが、主として中止派が断行派を説得するような形であった。主な中止理由は、◎学校側は民主教育を言明したにもかかわらず、従来の差別教育の延長であるテストを強行しようとする。◎学校は“混乱収拾”という以外、試験断行の教育的意味を明確にせず、それは単なる収拾策動としか思えない。◎生徒各々が分裂し、討論が不足している現在、当初問われた問題は何ら解決されておらず、このまま夏休みに入ると“考える”姿勢がくずれたまま終る。等々……である。
さて十二時からのクラス討論を経て、二時に全校投票が行なわれ、ただちに集計がなされた。
一年 二年 三年  計
中止 182 215 278 674
断行 192 167 105 464
棄権 31 35 43 109
(投票 1247)
この全校投票の結果が発表される前に臨時議会が召集され、次の事項が確認された。「今日の決定に関しては、自治会員は(役員会の指示に従って)統一行動を取る」
全校投票を集計後、その結果をもとに役員会は学校側と最終的な折衝を続けたが、結局もの分れに終わり、五時五〇分の正式発表に及んだ。
自治会発表─「全校投票で試験中止を決定した限り全自治会員はこれに従い、十四日からは同和問題について主体的に考えよう。」
次いで学校側が職員会議の決定に基づく見解を発表した。その主旨は、◎今迄の教育に欠点はあったが全面的に否定はしない。正しい面を評価するためにも試験を実施する。◎試験の内容、形式は従来とは変わったものになる。◎残された問題は試験終了後、教師と生徒とで協議する。だから試験を豊高の新しい第一歩とする。
というものである。この学校見解によってもなお、テスト中止の声は強く、全校投票を無視した形の学校、教師に対して不信の声も大きかった。
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1969/07/12 -A 自治会試験中止決定
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▶ 1969/07/14 -A 学校側試験断行・540名テストボイコット