1969/06/27 [有志ビラ]#3 豊高の広場
6月27日(金)/「豊高の広場」編集局(豊高OB?)
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豊高の広場 No1/「豊高の広場」編集局/1969.6.27
豊陵新聞167号「論説」についての問題──豊高生の君達はどのように考えるのか──
6/25 学校公認盛田講師の講演会に部落研の人々が君達一人一人に本質的な問いかけを求めた。この事実に君達の反応はこうであった。
「僕達は盛田先生のお話が聞きたいのです。僕達のじゃまをしないでください。」
6/26 部落研の人々が再び表(ママ)われた。同じ被差別者(部落問題と教育問題において)として、共に差別者である学校当局と闘うために。そして、自治会室の使用を要求した。君達の反応はこうであった。
「僕達だって、豊高の矛盾にそして自らの部落問題についての認識不足に気付き、そうした問題を解決していこうとしているのです。そういった私達の動きに対し部落研の人たちが妨害しようとしているのです。すぐに帰れ!!」
また、一方において一連の167号事件に対し、君たちの多くはこう反応した。
「私達は部落問題についての勉強が足りなかった。これからお話を聞き、本を読もう!」 そういったなかから次のような反応が起る。共に闘おうと主張する部落の人々に対し「僕達は解らないのです。何も出来ません。」
単に学校当局がえらんだ講師というだけで、盛田先生の話のみ聞かねばならないのであろうか。部落研の人達の本質的な問いかけを拒否することがいかなる176(ママ)号事件の解決になるのか。さらに君たちの最大の課題は“部落研は、帰れ”にあるのか、それとも豊高改革にあるのか。部落研追放後の改革は幻想である。“部落研 帰れ”の叫びにいかなる改革の意志が含まれているのか。全ての問題を隠ぺいし現状のまま、自己保身をはかろうとする学校当局及び学校当局追放(ママ)[追随?]の現状肯定スタイリストたる一部生徒と君達の“帰れ”の叫びといかなる違いがあるのか。君達の改革運動に本当に妨げになるのか否かを正確に判断しなければならない。部落研の人々は、共に闘おう、もしくはたよりない豊高生を指導せんとしているのだ。部落研の人達が豊高改革運動を圧殺もしくは妨害せんとしたことがあったであろうか。暴力集団と君達は断定するであろう。いかなる根拠があってか! 単に表面的に判断し、自らの改革運動を中止してまで“部落研 帰れ”と叫ぶとはなんという精神の荒廃であろうか。単に“帰れ”と叫ぶ諸君。自らの改革運動を始めよう。それなくしては何ら部落研の人々に対する説明にはならないし、そのような何の成果ももたらさない“かえれかえれ”の狂乱運動をボクタチは許すことができない。
部落問題の解決は認識不足と自らの差別性を自己批判することで解決はしない。君たちは自己批判声明をしてそれが何の部落の人々にとって何の生活の向上となるのだ。部落問題は政治的経済的見地からとらえなければならない。そしてこの176(ママ)号事件は、この豊高で起ったことに問題があるのであり君たちの自己批判うんぬんとは別個に存在する。この豊高を改革することにしか問題解決はありえないのだ。
ハレンチにもわからないから行動できないと言った諸君。君たちの開きなおりが真剣に部落解放を叫んでいる人々に対し、その行動を阻止し弾圧していることに他ならないのだ。
最後に確認しよう。部落問題の進歩は豊高生諸君が部落問題同情者集団として登場するのではなく単に部落問題にとどまらず、自らの教育における被害者の位置を明らかにし、当然の権利を要求し、たちあがらなければならない。
我々は次の点を要求しよう!
① 同和教育の完全実施
② 生徒の自主性を弾圧し、今回の部落問題等、その他校内諸矛盾を未解決のまま隠ぺいせんとする新聞検閲を廃止し、新聞を生徒の自主管理を確立
③ 全ての言論、集会、出版の自由および政治活動を禁止する生徒心得の破棄
④ 愛校心により生徒を煽動し、安易な事態収拾をはかる学校当局は自己批判せよ ⑤ 学校当局の片棒をかつぎ、本質的なとらえ方なしに部落研等々の人々を無視し、さらに豊高の諸矛盾を指摘する学友の改革運動を弾圧し、一方的なあいまいな数回の講演会のみで事態収拾せんとする現自治会執行部は自らの活動が学校擁護もしくは学校の片棒をかつぎ、さらに、全ての問題のすりかえであることを認め、全豊高生の前で自己批判せよ。
⑥ 卑劣なスパイ活動(デモ、集会監視、呼び出し)により、全ての改革運動を単に弾圧し、全ての豊高生を自らの管理下におかんとする生活指導部の解体。
⑦ 同和教育、政治教育、性教育等を中立の名[のもとで?]生徒の自主性のない、一方的な教師の恣意のまま行ってきた全ての教師、特に社会科の教師は自己批判せよ。
政経は生徒の自主カリキュラムを確立せよ。
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