雑種遺伝学
自然界では、生殖的に隔離されている個体(この個体は、異なる「種」に属することも、同じ「種」に属することもあります)が偶発的に交雑することにより「雑種」が生じることがあります。このような「雑種」は子孫を残す能力をもつことがあり、新しい「種」(植物では、特に、倍数種)の形成の起点となり得ることが知られています。私たちは、コムギとその近縁種を材料として、「雑種」に関する次のような問いに取り組んでいます。
「雑種」をもたらす交雑はどのような遺伝メカニズムによって成立するのか?
「雑種」の生長と生殖(特に非還元配偶子形成)の遺伝機構はどのようなものか?
「雑種」とその子孫のゲノムはどのようなメカニズムで安定化するのか?
2022-05-19