片倉 善春/家族・背景
from 片倉 善春(Katakura Yoshiharu)
◆生い立ち
名家・九条家に生まれ、舞の後継として育てられる。
幼少期から厳しい稽古と躾を受け、家庭内では暴力もあった。
自由のない生活に追い詰められた末、万引き未遂を起こすが、その場でそれをたまたま見かけた鍔木敦(つばき あつし)に止められる。
敦は善春を責めることなく受け入れ、善春にとって初めて「居場所」と呼べる存在になった。
小学六年生の頃、限界を迎えた母に連れられ、夜逃げ同然で家を出る。
敦に別れを告げることもできないまま、他県へ移り住んだ。
数年後、中学三年生の時敦に会うため元の町へ戻るが、敦はすでに交通事故で亡くなっていたことを知る。
身寄りがなかったため葬儀は行われず、合同墓へ合祀されていた。
確かに存在していた人が、まるで最初からいなかったかのように消えてしまったことを、善春は最後まで受け入れられなかった。
その想いを忘れないため、敦が好きだった椿を右手首に刻み、羽織には敦の座右の銘だった「笑う角には福来る」を背負っている。
◆母
善春の実母。
九条家で善春とともに暮らしていたが、厳しい家のしきたりや家庭環境に心身ともに追い詰められ、小学6年生の頃、善春を連れて家を出る。
現在は再婚こそしていないものの、新しいパートナーと穏やかに暮らしている。
善春との関係は良好で、最近は互いに忙しいため会う機会は少ないが、ときどき電話で近況を話している。
善春は「自分も自由に生きてるから、母さんも自由に生きなよ」と考えており、過去を責めることはない。
◆敦(あつし)
善春が小学4年生の頃に出会った19歳の男性。
万引き未遂を起こした善春を責めることなく受け入れ、兄のような存在となる。
「笑う門には福来る」を信条とし、潔く散る椿の花を好んでいた。
やんちゃな人生を歩んでいたため、家族とは縁を切られていた。
数年後、交通事故で帰らぬ人となるが、その影響で合同墓に納められることとなる。
善春にとって、今なお影響を与える恩人。