子どもたちも先生たちも多様。自分の文脈に合わせた工夫を
子どもたちも先生たちも多様。自分の文脈に合わせた工夫を
この章からは、「けテぶれ✕授業」について更に具体的に述べるために、僕が授業で活用している道具や、構築しているシステムに付いて紹介していきます。読み進めるにあたって注意していただきたいのは、論が具体的になればなるほど、文脈依存性が高まるということです。言い換えると、「“僕という教師が行う実践”という文脈の上で成り立っている」という性質が強くなるということであり、「皆さんの実践という文脈の上で成り立つかどうかはわからない」ということです。
もう少しうと、ここから書く内容に関しては、ぜひご自身の文脈に合わせて色々と試してみてほしいという思いがあります。(一方僕自身は、具体的に語るということの意味を十分理解した上で、本に記述するに値するほど効果が期待できるアイディアを厳選して、掲載しています。)
この「自分の文脈に合わせて色々と試してみる」という行為は「けテぶれ」で子どもたちにもとめている行為そのものでありますし、以前、けテぶれに関するアンケート(130名の回答)をとった際には、「けテぶれがうまく行かない」と答えているひとの中で「自分なりの工夫をしている」と答えた人は0人でした。つまり、そのアンケートでは「自分なりの工夫をしている」と答えた人はすべて、「けテぶれがうまくいっている」と回答していたのです。
こういう結果を見ると、知行一致が教育の原則であることが思い出されます。けテぶれに取り組まれる先生は是非、「自分もけテぶれを回す」という意識を持ち続けてください。