けテぶれ導入の流れ(3日目以降)~けテぶれは”回す”から面白い~
トライアンドエラーが学びを自分ごとにしていく
けテぶれはサイクルなので、練習のあとはまた計画
2周目のけテぶれは、1周目のけテぶれをふまえて回すことができるため「進んでいる感覚」を得やすい。
「前はこうだったから、今回はこうしよう」という思考が周りやすい。ここでも「学びが自分ごと」になるきっかけがある。
けテぶれタイムを日常化させよう。
まずは1日目2日目で確認した「けテぶれタイム」の流れを授業に組み込み、毎回確保することを目指しましょう。算数は時間数的に毎日ある教科ですので、そういう意味でもけテぶれ導入の教科としておすすめです。
安定的に取り組むには「前半レクチャー、後半けテぶれタイム、最後に確認テスト」などパターン化してしまう。子供たちも見通しが持てて良い。
自己コントロール感は結果のフィードバックがすぐに帰ってくることと、そこから考えた自分のアイディアを即実行に移せることとで高まる。
よって、やるなら、毎日やることをおすすめする。
後述するが、最終的に概ね全教科でけテぶれタイムが導入できれば、毎時間けテぶれ的な視点で自分の学び方を意識するような環境を作っていくことができる。
実践者の方たちからは、子どもたちからも「先生、いまけテぶれ使えるんじゃない!?」という声が出るという話をよく聞く。
教師自身も掃除、給食、学級会など、至るところに「けテぶれ」を見出す努力をしつつ、けテぶれを使うタイミングも増やしていこう
実践例は◯ページで。
2周目以降のけテぶれサイクル
2周目以降計画
前日の演習でやったことを思い出して、今日のめあてや目標を考えるといい。昨日は◎問正解だったから、今日は◎問正解をめざす!とか、昨日は集中できなかったから、今日は集中料を高めてやる。とか。昨日と接続してかけるといい。
2周目以降のテスト
1周目の「練習」では「同じ失敗をしないように練習しましょう」と、伝えました。すると子どもたちは「次は失敗をしてはいけない」という気持ちになってしまいます。しかし、この2つは明確に違いがあります。同じ失敗をしなければいいだけで、前回とは違う失敗は大歓迎なのです。異なる失敗に出逢えば、それを分析することで注意できるポイントが増え、成功の確率が上がります。2周目以降の「テスト」では、「前回とは異なる失敗、もしくはよりよい失敗を生む」という意識が大切です。 2周目以降の分析
計画と同じように、前日と比べて自分の変化や成長を書くことを目指すといい。また新たに発見した得意や苦手なども忘れずにキャッチするように促す
2周目以降の練習
「結果につながる方法の獲得」がこの「練習」での大きな目標である。(直近の目標は当然、小テストで合格点を取るになる)よって、一つの方法で合格点を取ることができれば終わり、ではなくより効果的に、より楽しく、学習が進められるような方法をどんどん模索するという意識を持ってほしい。
だから100点がとれるから自分はもういい、とはならない。もっと正しく楽しく学習する方法はないかという無限の探究課題がここにはあるのだ。この意識は「練習」のタイミングから意識させ始め、徐々に「より良い計画」「より良いテスト」「より良い分析」へと探究の幅を広げていく。(というか自然に広がっていく。)
ただし「より良い方法を考えましょう」とだけ言って、放任するのでは、1章で指摘した「ただ子供に任せるだけの学習」となってしまう。「練習の方法」を耕していくのが、3日目以降の重要なポイントとなる。