QNKSはどうやって作ったの?
算数の文章問題の苦手意識を乗り越えさせる方法を考えていた
文章問題を解くには絵や図を書くといいとよく言われる
しかし実感としては、書くから解ける、のではなく、解けるくらいに理解しているから図も書ける、という場面のほうがよくみられた。つまり、わからない子は図を書いてもわからないし、分かる子は頭を書かなくてもわかってる。図が文章問題の解決に全然役に立ってないじゃないかと。
そこで文章問題について研究を進めた。
すると、文章問題は「一文ごとの理解→問題文全体の理解→解法の選択と立式→式の実行」という4ステップがあり、子どもたちはこの中で「問題文全体の理解」において最も苦手意識を持っている傾向にあることがわかった。
そこで、実習では「問題文を読んでいて、わからなくなったら、それを絵図にしてみて」と指示した。
子どもたちが書く図は様々であったが、上の指示によって、それらの図は文章問題の解決に向けた思考のプロセスの中のどこかを図化しているという解釈することができ、問題解決の進行によって図を配列できるのではないかと考えた。(←ココ重要)
配列すると、3種類の思考過程が浮かび上がった。それが①要素の抽出②抽出した要素の構造化③構造化した要素の抽象化という③ステップであった。これを平易に言い換えた言葉が「抜き出し、組み立て、整理する」である。
絵図は文章題の問題理解時に活用されていたので、この3ステップは、文章問題解決の問題か文全体の理解過程を細分化するステップであると判断できた。
その結果文章問題解決は以下のように重層的な思考過程によって進行されるのではないかということが考えられた。
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課題要求の把握がQ、要素の抽出がN、具体的構造化がK、抽象的構造化がS、である。その中で対応したスキーマの活性化を狙うのはひらめきの作り方で述べたとおりである。 このようにQNKS実践は、算数文章題の苦手克服の方法を考案しようとする思考から生まれた。
ちなみにこれをベースに考案した算数の幹は、初任校において全校をあげて取り組むことが決定され、その結果学力テストの文章問題解決の部門のポイントが大幅に上がったという実績がある。 ちなみにこの研究では絵図を書く際の指導のポイントとして以下のことを挙げているが、これはQNKS指導においても重要なポイントであると言える。
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