追記的週報 【2025年第27週/第28週】
【0458】 『技術哲学入門 ポスト現象学とテクノサイエンス』 ドン・アイディ(晶文社2025)という本¹ が気になる。236頁。元は講義録のもよう。原書タイトル=『Postphenomenology and Technoscience: The Peking University Lectures』²。102頁。➣訳本ではページ数が倍増している。
【0453】 ◉「人生 編み直し」 「人生 上書き上等」 などというというモットーを思いつく。◉サイエンティフィック・アメリカン 2025-07/08号⁴ の冊子が届く。科学誌は紙版がいい。(素人である自分には当然、)初読で理解できず、テクストのあちこちを行ったり来たりする読み方となるから。◉DeepL翻訳は、政党名の翻訳が苦手なもよう――デタラメな訳語を返してくる。◉スロー・ジャーナリズムに特化した雑誌 『ディレイド・グラティフィケーション』(Delayed Gratification)³ の存在を知る。◉AI俳句、AI短歌が増えていくと、作品に対するストレートな批評を書くことのハードルが下がると予想する。ひいては既存の、人間による作品への批評も遠慮がいらなくなるという方向へ。◉池澤夏樹氏の 『スティル・ライフ』 の仏語版が存在することを知る:『La Vie immobile』(Philippe Picquier 1995)139頁。併録作=「帰ってきた男」(の仏語 ver.)➣県立図書館に所蔵されている。◉小説本 『鴨川ランナー』 グレゴリー・ケズナジャット(講談社2021)² は、表題作が二人称で書かれている小説であり、おやっと思って面白く読んだけれど、それよりも、併載されているもう一作の 「異言」(こちらは一人称で書かれている)のほうがグッときたりする(部分がある、と言える)。不思議な読後感をおぼえる。◉「一人称研究」 の最新の動向を知りたいと考える。調べる。◉テレビの科学番組¹ を音を消して字幕のみで視聴する。ふと考えたこと:ナビゲーターの挟む合いの手的なコトバも台本にあらかじめ書かれていたりするのだろうか。 #zap 【0457】 『敗戦日記』 高見順(文芸春秋新社1959)を図書館(の書庫)から借り出す。407頁。簡素な造本にグッとくる。頁数が多いわりに厚くない印象を受ける。おそらく使われている紙が薄いと推測する。大佛次郎氏からの寄贈本である旨を示す印が押してある。➣当時、著者は北鎌倉に住んでいたようであり、知っている地名が散見される。ゆっくり読んでいくつもり。
【0456】 『生命の不可思議 〈上・下〉』 ヘッケル(岩波文庫1928)という本¹⁻² が気になる。228/320頁。➣『読書のとびら』(岩波文庫2011)という読書エッセイ集で荒俣宏氏が言及している本。➣ダーウィンによる 『種の起源』(1859)の刊行後、1899年に著された本の邦訳。進化論を受けて、生命現象の基本についてヘッケルがどのような素朴な問いを並べているか/整理しているかに興味をおぼえる。まずは目次を読みたい。➣近隣の図書館に所蔵なし(新刊書店でももちろん入手できない)。古書店をめぐるか。
【0455】 『ワイルド・パーティへようこそ』(東京書籍1992)というタイトルの、トム・ウルフによるコラムをまとめた本を図書館から借り出す。その最終ページの広告で以下のシリーズの存在を知る:「シリーズ・ザ・スポーツ・ノンフィクション」――惹句は、「最高・最大のスポーツノンフィクション・シリーズ」。➣編集は、片岡義男氏と小林信也氏の両氏。第1巻から第14巻までの書名がそこには書かれている。図書館で現物を手に取らなければなるまい。
【0454】 科学誌サイエンス³ の目次は公開されたら(毎週金曜日の朝に公開される)、PDFファイルをダウンロードし、コンビニエンスストアのネットワークプリントサービスを利用して大きめに(A3サイズ)プリントアウトすることにしている。➣最新号2025-06-26号の目次ページ¹ に、「冥王代の海洋地殻の残滓に含まれる地球最古の岩石を2種類の同位体で特定」 という見出しを見かける。〈冥王代〉(Hadean)という語にグッとくる。いま再読を進めている 『冥王代生命学』(朝倉書店2022)² と響き合うではないか。冥王代は、地球の誕生直後から40億年前までの、最も昔の地質時代。 #素人が科学誌をよむ