映画_ベルファスト(2022)_ケネス・ブラナー監督&脚本
https://www.youtube.com/watch?v=zFx5RjXd9wY
本年度アカデミー賞®7部門ノミネート
第46回トロント国際映画祭 観客賞(最高賞)受賞
『ベルファスト』
2022年3月25日(金) TOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントにて公開
激動の時代にゆれる「家族」と「故郷」を描いた
笑いあり、涙ありの人生賛歌
A・キュアロン監督の「ROMA」に近い感じの作品(巨匠が、自らの少年時代を回顧しモノクロで撮る)との前情報あり。ROMA好き人間としては期待は高まってしまう
公開二日目に鑑賞。まずまずの良品佳作という感じ。年間ベスト!とかオスカー作品賞!という印象ではなかった
還暦を迎えた巨匠が少年時代を回顧、ということで、ちょっと綺麗に美化し過ぎな気もする。美化は良いが、もう少しえぐみがある方が自分的には好み
監督自身の投影である主人公の子役はそれは当たり前に魅力的。そして、お母さん(カトリーナ・バルフ)がすごく美人。男はいくつになってもマザコンなのだろう
ROMAの方が完璧主義ななかにちょっとイカれた部分があって好きだった。(謎に突然全裸になる彼氏のシーンとか)
テーマはしっかりとある。紛争や貧困で故郷を去らざるを得ない人々
残念ながら、このテーマ日本人には響きにくいと思う)。そもそも日本人は北アイルランド事情を知らない。地方から都会への上京とは似ている部分もあるが、根本的に違うところもある。家族で故郷を出ざるを得ない移民(親世代と引き裂かれる)、という事情へのリアリティ共感が少ない(幸せな国)のが今の日本だから。
自分の場合は、U2ファンであることを通じて、アイルランドのカトリック・プロテスタント問題理解の下地ができていて良かった お葬式の後のミュージックシーン(Everlasting Loveで踊るシーン)が良かった。音楽を愛するアイリッシュ魂を感じる
大女優ジュディ・デンチは良い役を与えられており、これは「またデンチさんかよ〜」と言われてもアカデミー賞へのノミネートが妥当と腹落ちした
吉祥寺プラザで鑑賞。すごく久しぶり。今どき、チケットのオンライン予約に対応していない、昭和の香りが残る映画館。一周回ってノスタルジックな素晴らしい風情。この映画を見るのに相応しい
2022/3/26