書籍_経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて_山崎元
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「余命3カ月なら、ぜひやっておきたいと思った3つのことのうちの一つが本書の執筆でした。(中略)息子にも、読者にも、本書が経済と付き合う上で、いつまでも役に立つ『明るい人生のマニュアル』であり続ける事を、著者は心から願っています」(あとがきより)●実際に息子へ送った手紙「大人になった息子へ」からできた本.。大学に合格した息子へ手紙を送ったことをきっかけに、闘病の中で新たに書き下ろし、書籍化。株式市場との付き合い方、最初の仕事の選び方、リスクとサンクコストについて、自分の人材価値とは。人生をサバイブする戦略が満載。●一度しかない人生を、お金の心配をせず、自由に気分よく生きていくために。自身も12回の転職を経て体得した処世術も多くちりばめられ、読者に多くの気づきを与えてくれる。「幸福の決定要素は、実は一つだけ」「モテない男は幸せそうに見えない」など山崎元が考える「小さな幸福論」を語ります。●すべての若者にとって【明るい人生のマニュアル】であってほしい。経済評論家・山崎元が、、お金と人生、幸せについて、いちばん大事なことを、渾身の力を込めて書き下ろした最後の一冊。
万人向けかどうかわからないけど、本当のことが書いてあるな、という印象。
自分に投資をしながら、失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的に取って、リスクの対価も受け取る人生を。
財産形成は「株式、株式報酬」の活用がカギ
不動産、その他レバレッジ投資はNGであるとキッパリ
最初の仕事は、「興味を持てて、自分の倫理観に反しないもの」にせよ
自分が投資するもの、時間、努力、お金。いつの時代も自己投資の重要性は変わらない。
頭のいいやつ、面白いやつ、本当にいいやつ、と付き合え。自分もそのうちの一つになれ。
人間関係の基本は「時間厳守」と爽やかな挨拶
転職は猿の枝渡り。猿は次の枝を掴んでから、前に掴んでいた枝から手を離す(地上に落ちた猿=無職 の立場は非常に弱い)
評論のコツは自分の損得・好き嫌いを意識的に棚に上げてから、物事を眺めて、バランスの歪みを探すことだ。
人の幸せとはなんだろうか。自分が承認されている、という感覚だ。特に仲間内からの評価は非常に大きい。逆に大きすぎてリスクもある。一つの集団だけに依存すると危ないので複数の集団を持て。
自己承認というのはまやかしだ。他人との比較には気をつける。意識的におりること。著者は所有不動産の周囲との比較からは意識的に降りた。
自分の嬉しいことを言語化せよ。自分の場合は、「1正しくて、2できれば面白いことを、3たくさんの人に伝えること」
モテのこつ。話をよく聞け。自分語りは一切いらない。
上機嫌で暮らせ
経済の世界はリスクを取ってもいいと思う人が、リスクを取りたくない人から、利益を吸い上げるようにできている。このことが今はよりはっきり現れつつあり、現在、その気づきの効果が大きい。
人事は基本的に好き嫌いで決まる。これが現代でもそうだし、世界的にそうだ。嫌われたものが脱落するシステムなのだ。
非常にざっくばらんに、率直なキャラクターの著者。「人を雇用するのにビビって、起業はできなかった」とのこと。ただ、息子には「人に振り回されるくらいなら、振り回す(社長になる)方がいいぞ」と助言していた
普遍的な内容であると思うが、冷静に見ると、「そもそも頭が標準以上に良い男性」に刺さりやすい内容ではあると思う。そういう人ばかりではない。マジョリティ性に無自覚じゃ、これからの世ではモテないかもしれない、と最後にツッコミを入れてしまった
2024/6/8