書籍_ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者_藤永茂
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理論物理学者のロバート・オッペンハイマーは、ロス・アラモス研究所初代所長としてマンハッタン計画を主導し、広島、長崎に災厄をもたらした原子爆弾を生み出した。その結果、「原爆の父」と呼ばれるようになるが、彼自身は名声の陰で原爆のもたらした被害、さらに強力な兵器「水爆」の誕生につながる可能性があることに罪の意識を抱き、その開発に反対の意思を表明していた。本書は、これまでに数多く書かれたオッペンハイマー伝をつぶさに再検討し、その多くに異を唱える。豊富な史料をもとに、彼の足跡を丹念に辿り、政治に翻弄され、欺かれた科学者の実像に迫る。
すごい本だった
文章と角度がキレッキレ
色々偏ってるところもあるのだろうけど、個人的には説得力と共感を覚えた
ロバート・オッペンハイマーはユダヤ系、裕福な家族の息子
頭が抜群に良い。器用に立ち回る男ではない
ノーベル賞はもらえずじまい
本人は共産党員ではなかったが、周りには多かった
ロスアラモスの所長を務めたことで、原爆の父としてヒーロー化するが、政治的な争いもあり、失脚
アメリカの本当のコアはエリート白人、タカ派軍人。イタリア系とかユダヤ系はその周辺で大変
湯川博士、友永博士を厚遇した。贖罪意識だったのかもしれない
オッペンハイマー一人が悪いのではない。人類が悪い
日本も原子爆弾を研究していた
2024/3/29