概要
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日本語の作文技術(本多勝一、読書ノート#0070)
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中学生からの作文技術(本多勝一、読書ノート#0227)
かかる言葉 受ける言葉
節  句
テン マル 
ナカテン  二重ハイフン/ダブルハイフン
わかちがき 分かち書き
ハ  マデ マデニ ガ ヤ ト モ
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文章は接続詞で決まる。(石黒圭、読書ノート#0063)
- 論理:前後の文脈が条件関係によって関連づけられることを示す。
- 順接(こうなればこうなる)
- 「だから」系:原因−結果の橋渡し
- だから、したがって、ゆえに、よって
- それで、そのため
- 「それなら」系:仮定をもとに結果を考察
- それなら
- すると
- 逆説(こうなってもこうならない)(こうなったけどこうならなかった)
- 「しかし」系
- しかし
- だが
- でも、それでも
- ただ
- ですが、けど、けれど、だけど、とはいえ、とはいうものの、そうはいうものの
- 「ところが」系:強い意外感、書き手の意図を明確に伝えることを可能にする。
- ところが
- にもかかわらず
- それなのに
- 整理:ある話題について同じレベルにある事柄を対等に並べて示す。
- 並列:共通点・類似点のある事柄を並べる。過剰使用に注意
- 「そして」系
- そして
- それから、また
- 「それに」系:累加(だめ押し)
- それに、それに加えて、そればかりか、そのうえ、ひいては
- しかも
- 「かつ」系:理論重視、厳めしい
- かつ
- および、ならびに
- 対比:相違点・対立点のある事柄を並べる
- 「一方」系:対立を表示。(P103)
- 一方、他方 :- 乱用注意
- それにたいして
- 反対に、反面、ぎゃくに
- 「または」系:複数の選択肢
- または、もしくは、ないし
- あるいは、それとも
- 列挙:共通点・類似点のある事柄に順番をつけて並べる。(序列副詞)
- 「第一に」系:文章の中の箇条書き、順番の入れ替えが論理的に可能
-第一に、第二に、、、、
- 1つめに、2つめに、、、
- 「最初に」系:順序を重視した列挙(時間的順序性)
- 最初に/はじめに
- つづいて/ついで
- その後
- 「まず」系:列挙のオールマイティ(P114)、「第一に」系や「最初に」系との混用可能
- まず、つぎに、さらに
- 理解:読み手の理解に歩み寄るとき
- 換言:先行表現のわかりやすく言い換える。
- 「つまり」系:端的な言い換え、置換
- すなわち
- つまり
- 要するに
- 「むしろ」系:否定することで表現を絞る。
- むしろ、かえって
- そういではなくて、いな
- というより、というか
- かわりに、そのかわり
- 例示:先行文脈の理解を助ける具体的な例を提示する。
- 「たとえば」系;抽象と具体の往還を助ける。
- たとえば
- 具体的には
- 実際、事実
- 「とくに」系:特別な系で読者を惹き付ける。
とくに、とりわけ、ことに、なかでも
- 補足:先行文脈で欠けていた理由や条件を補う。情報を後ろから補う。
- 「なぜなら」系:使わない方が洗練された文章になる。
- なぜなら、だって、なにしろ、というのは、というのも
- 「ただし」系:補足的だが、理解に役立つ情報が続く
- ただし、もっとも、なお、ちなみに
- 展開:話の本筋を切り替えたり、まとめたりする。文章の全体構造に関わる、大きな接続を担う。
- 転換:話の大きな分岐点なので、意識を促す。
- 「さて」系:周到な準備の元に、さりげなく使う。
- さて
- ところで
- それにしても、それはそうと、されはさておき
- 「では」系:話の核心に迫る転換
- では
- それでは、じゃあ
- 結論:それまでの内容をまとめて、最終的な結論に帰着させることを予告する。
- 「このように」系:率直に文章をまとめる。
- このように
- こうして、かくして、以上、結局
- 「とにかく」系:強引に結論へと急ぐ。
- とにかく、いずれにしても
- 文末:文末で構造化に貢献する。
- 文末接続詞:文章を超えたレベルで先行文脈と後続文脈の連結関連を示す。
- 否定の文末接続詞
- 先入観の否定とそれにかわる肯定表現
- 〜のではない。
- 〜だけでは無い。
- 疑問の文末接続詞
- 問題提起文、乱用に注意
- 〜か。 〜のか。〜のだろうか。
- 説明の文末接続詞
- 「〜のだ。」系:文章の流れにタメをつくる。乱用注意(P166)
- 〜のだ。
- 〜わけだ。 〜ということになる。 〜ことになる。
- 「〜からだ。」系:理由を明示する。
- 〜からだ。 〜ためだ。
- 意見の文末接続詞:論証の流れから、結果的にそこへ帰結することを示す。(P177)
- 「〜と思われる。」系:書き手の判断に必然感を加える。
- 〜と思われる。 〜と考えられる。 〜と言える。
- 「〜のではないか」系:慎重に提示する。
- 〜のではないか。 〜のではないだろうか。
- 「〜必要がある。」系:根拠を示したうえで、判断に至る。
- 〜必要がある。 〜べきである。 〜なかればならない。 〜てはならない。
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IT時代の実務日本語スタイルブック:山本ゆうじ、ベレ出版(#0069)
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