5.4 構成管理
5.4.1 構成管理の定義
欠陥のある部品が製品に入り込まないようにする仕組み
構成する部品のリストを作成、管理、維持する
例えば「製品Aのバージョン33.4」とした場合
構成する実行形式、その他ファイル、ヘルプ、マニュアルなど、製品Aの構成物が間違いなく取り出せる
ソース、ビルド環境、テスト環境、マニュアルなども一緒に管理されていることが必要
5.4.2 構成管理の目的
構成管理の目的の定義
構成の特定、構成制御、構成状況の記録と報告、および構成監査を行なって、作業成果物の一貫性を確立し維持することである。
要は……
バージョンコントロールとトレーサビリティ維持によって、ある時点の成果物が特定できることを目的にする 得られる効果
間違ったバージョンをリリースしない
間違ったインシデント報告をしない
ベースとなるバージョンを間違えて開発を行わない
要は……
余計なリソースを割かず開発者が作業に集中できる
5.4.3 テストにおける構成管理
どのような役割があるか
再現するためのスクリプトがないと確認できない
テストにおける構成管理
5.4.4 テスト構成管理の対象
以下のものを管理対象にする
テスト対象のソフトウェア
ソフトウェアの動作環境(OS, ハードウェアなど) ドキュメント(テスト計画書、仕様書、マニュアル、評価仕様書、テスト手順書、報告書など)
開発者側で管理されるものもあるが……
テストウェアとの関連付けは記録しておく必要がある
5.4.5 テスト構成管理の手順
以下のようになります
1. 構成管理対象を決める
中心はバージョン管理になる
プロジェクトごとに決める
何を、どのように
規模が大きければ専任者をおくことも
2. 構成管理方法を決める
決定した対象に対してルールを作る
何に記録するか
ツールは何を使うか
専任者をおくか
どの程度の細かさで記録するか
個別の管理対象どうしの関連付けもできるようにする
どのソフトウェアに対する手順書か
どの手順に対するスクリプトか
どのスクリプトの実行結果か
使ったテストデータはどれか
3. 記録を残す
決めた方法によって記録していく
文書でもいいし、構成管理ツールでも良い
4. きちんと管理し、必要な時に参照できるようにする
継続して管理し、必要な時にいつでも参照できるようにしましょう
続けていくとおろそかになりがちです。
中途半端にやってしまうと作業負荷のみが残ることに;;;