国内MBA修了体験記
2025年に国内MBAを修了したので、受験準備や学修、修了に至る内容について、残してみます。
受験経験は3校。通学しやすさや自分との相性を考えたスクールに通学して、修了しました。
受験準備
前提知識
多くの方は、既にやりたいことがあってMBAを志望されていると思いますが、志望理由書だったり研究計画書の執筆、はたまたMBAで何を学ぼうかしらと考える上で、いくつか書籍にインプットがあった方が良いのかなと個人的には思います。
受験対策で読み込んでいた本をいくつか紹介します。自分は戦略分野を専攻しようと思っていたので、経営戦略と組織論の2冊を事前に読み込んでいました。戦略志望であれば、この2冊の内容を把握していたら、筆記試験があっても対応できると思います。
経営戦略
大滝精一, 金井一頼, 山田英夫, 岩田智『経営戦略 』(2016)有斐閣 https://amzn.to/47Eq0KV
組織論
桑田耕太郎, 田尾雅夫 『組織論 補訂版 』(2010)有斐閣 https://amzn.to/4goe8yJ
書類審査
国内MBAの場合は、最難関校を除くと、志望理由書だったり研究計画書を事前提出する形式が多いです。このあたりは、Amazonで「MBA 研究計画書」で検索して、買って読んでおくと良いと思います。
以前は、書籍や予備校(KALSや旧ウインドミル)を利用するケースが受験対策として一般的であったと思いますが、近年は生成AIに予備校講師代わりに指導して貰うパターンでも良いのではないかなと思います(内容の正確性についての保証はないので、ご自身で担保する前提になりますが)。
勿論、生成AIをそのまま使用するのはNGですが、ChetGPT等を使用して、事前に志望理由書や研究計画書の骨子を作成させて、自分自身でレビューしてみたり(あくまで骨子を作成させた上で、自分が責任を持って執筆する前提)、自分が執筆した志望理由書や研究計画書作成した物を「あなたはMBAの書類審査の担当者です。以下の内容をレビューして評価してください」といった方法で、クオリティアップが期待できます。活用しない手はないかと思います。
筆記試験(小論文)
多くの国内MBAは筆記試験を課さず、書類審査+面接であることが多いですが、最難関校では小論文が筆記試験として課されることが多いです。筆記試験(小論文)があるMBAを受験する場合は、予備校を使った方がよいのではないかなと個人的には思います。添削して貰って、自分がどの位置にいるか把握した方が良いです。
戦略志望の場合は、前提知識で挙げた書籍をインプットに使うと良いと思います。筆記試験があるMBAを受験する場合には、過去問が入手できる場合があるので、使用して実際に紙に書いて練習するのはマストだと思います。
受験
口述試験
国内MBAの多くが、20分程度の面接時間になります。多くのMBAの場合は2名の教員の方による面接となることが一般的だと思います。
内容としては、志望理由書や研究計画書の内容を元に、志望理由を説明した上で、QAを行う形になります。和やかに進行するか、圧迫気味に進行するかは面接官のパーソナリティによるところが大きそうです。
筆記試験
受験準備で記載した通りにやり切るのみですね。
学費
海外MBAほどではないと言っても、国内MBAの学費は数百万円程度かかります。キャッシュリッチな人以外は学費工面が必要だと思うので、学費のやりくりTipsを記載します。
奨学金
入学試験の成績が優秀な場合は、奨学金が取れることがありますが、上位10%とかそういう世界なので、狭き門です。
教育ローン
3%前後で銀行から借りられる教育ローンを大学が斡旋していることが多いです。大学が斡旋している教育ローンの方が安心感がありますが、その他の銀行の教育ローンを使用するパターンもあると思います。
教育訓練給付金
サラリーマンなら、取得すべき給付金です。112万円(卒業後給与アップがあれば更に+16万円)支給されます。雇用保険から支出されるものなので、必ず取りましょう。
取得すべきべき給付金なのですが、事前にハローワークに行って、キャリアコンサルの面談が必須なのが注意点です。企業勤めでMBAに通学しようとする属性の場合に落ちることはほぼないと思われますが、ハローワークで対面で面接を受ける必要があるので、日程確保・調整が必要です。
特定支出控除(研修費)
マイナーな控除ですが、20万円弱ほど税金が返ってきます。MBAに通学するぐらいですから、それなりの年収がある方たちが多いので、事務手続きが手間ですが、税金還付を受けましょう。
控除申請するタイミングは、2つあって、1つは確定申告(当年度分)。もう1つは、確定申告の更生の申請(過年度分の申請)。更生の方は、確定申告が過ぎていても数年であれば申請で取り戻せます。
特定支出控除は、以前は会社に証明書を貰わなくてはいけなかったため、ハードルが高かったのですが、制度が変わりました。ハローワーク経由でキャリアコンサルの面談を予約して、リモート面談をすると、証明書が発行されるので、それを添付する形になりました。
通学
予習・課題
国内MBAはまぁまぁな課題が出されることが多いので、平日もしくは土日にこなして行く必要があります。
自分が経験した中で、一番大変だったのは、毎週500Pの書籍を事前課題で読んで、グループワークという課題がなかなかしんどかったです。業務と並行して読み込む読むだけでも時間が掛かるので。
修士論文・プロジェクト論文
お楽しみの修士論文。多くの国内MBAでは、ゼミに所属して、教員の指導の下、修士論文やプロジェクト論文を執筆することになると思います(ゼミが存在しないグロービスは除く)。3万字~5万字程度書く必要があると思うので、なかなか骨が折れます。特に修士論文の場合には、アカデミックな形式に従って、執筆をする必要があるので、教員の指導スタイルや教員との相性が大きく影響するので、有名ゼミだからというだけで選択すると、思った通りに行かないこともあるかもしれないです(自分は良い教員と巡り会えて、修論を走り切れました)。