SAGUS: 顕著性マップを用いた間違い探し自動生成の提案と実装
◎陶山晴南, 青山泰志, 土屋慶吾, 髙木亜蘭, 濱川礼(中京大学)
本論文では,入力画像から顕著性マップを用いて間違い探しを自動で生成する手法と,その手法を基に実装したシステム「SAGUS」について述べる.間違い探しは,ルールが単純であるため子供から大人まで楽しめるゲームである.しかし一度問題を解いてしまうと,書き込みをしてしまったり間違いのある箇所をある程度覚えてしまい,同じ問題を繰り返し解くことができない.また既存の間違い探しの問題は1題材につき間違い画像が 1 問しかなく,同じ題材で異なる問題を楽しむことができない.「SAGUS」では入力した 1 枚の画像から複数の物体を抽出し,抽出した物体の中から顕著性マップを用いて間違いの決定と問題の生成を行うことで,1 組の間違い探しを自動生成する.顕著性マップとは,画像の中で人間が注視しやすい場所を 1 枚の画像として視覚化する画像表現である.1 つの物体に対し間違い生成前後の物体の顕著性マップの値を求め,その値の差を基に画像中に生成する間違いの位置を決定する.また間違いの個数はユーザが選択することができ,間違いの種類は「削除」,「追加」,「色変化」の 3 つからランダムで決定するため,同じ画像・同じ間違いの個数を選択しても毎回異なる問題を生成することができる.それに加え難易度を「易しい」,「普通」,「難しい」の 3 つから選択することができ,1 枚の画像で繰り返し異なる問題を解くことのできる,エンタテインメント性に富んだシステム「SAGUS」を開発した.
間違い探しと言えばサイゼリアのあれ。mmina.icon
長さや大きさが変わる間違いの生成は難しい?mmina.icon
拡大率や縮小率を決定すれば実装できますが、決定するための理論の構築が研究期間などの事情により間に合わず、今回は断念しました。今後の展望として考えています。(陶山)
自動生成ならではの良さとして、写真を元にしたコミュニケーションに使えるような気がしました。単に見て終わりではなく、よく見させるための仕掛けとして使うような感じ。mmina.icon