協働ロボットアームのためのハンズフリー制御手法の提案
◎木村拓己, 土田修平, 寺田努, 塚本昌彦(神戸大学)
近年,産業分野において作業者と同じ空間で連携して作業する協働ロボットアームの導入が進められており,作業者が作業を進めつつロボットアームを操作できれば,作業効率の向上が期待できる.しかし,作業者の身体動作の制約とロボットアーム動作への割り当て方法を体系的にまとめた研究は筆者らの知る限りなく,作業の種類によってはかえって作業者の行動を制限してしまう可能性がある.作業者が多様な状況下でロボットアームを自由に操作するためには,作業者を取り巻く環境や作業者自身が取りうる動作から作業者の身体が受ける制約を考慮した上で,作業者を取り巻く状況ごとに適したロボットアームの身体動作を用いた制御システムを設計するための指針を確立する必要があるといえる.本論文では,作業者を取り巻く状況ごとに適したロボットアームの制御システムの設計指針の確立を目指すために,特に工場での作業に着目し,その特徴や作業者の身体動作が受ける制約について検討した上で,身体動作を用いたロボットアーム制御システムを設計・実装し,ロボットアームを制御して与えられたタスクを完了するまでにかかる時間の測定および各身体部位の動作を用いたロボットアームの制御のしやすさに関する評価を行った.
ロボットアームに半田ごて持たせるの怖いなあ mmina.icon
確かに私もそう思います.しかしながら,だからこそ応用時での発生が想定される制約を応用したいシチュエーションに応じて考慮した制御手法を検討する意義はあると考えます.(木村)
動作感度は1:1対応なのでしょうか?違うとすると、感度設定が個人によって違うでしょうから最適値に設定できると効率が上がりそうです。mmina.icon
身体動作とロボットアーム動作の対応は1:1対応です.しかしながら,この対応を変更したり,それこそ今回用いなかった身体動作を用いたりすると,実験結果や効率が大きく変化する可能性があります.(木村)